既卒とは、在学中に就職先が決まらず(もしくは決まったものの実際には入社せず)卒業後も就職していない立場のことを指します。
既卒と呼ばれる範囲は卒業から3年以内といわれています。
まだ学生からそれほど期間が経過していないということもあり、年齢が若い方が中心なので、就職市場でも選びすぎなければ(地域によって求人量には差がありますが)比較的有利になりやすいといわれています。
そんな既卒の就活は情報量と行動力が大切です。
「情報」の部分でいえば力になってくれるサービスの1つがハローワークです。
今回はハローワークを活用しての既卒の就活をテーマに、利用方法や既卒向けのハローワークについてなど、詳しくご紹介していきます。
ハローワークの支店はこちらです。
目次でざっくりチェック
未経験の既卒でもいけるのか
既卒の多くは社会人経験を持ちません。
アルバイト経験や、もしかしたらインターン経験はあるかもしれませんが、企業で正社員として働いた経験はないことが多く、それはハローワーク側も企業側も認識しています。
ハローワークではそのような方も応募できる求人をたくさん取り扱っているので「未経験だから」「既卒だから」と心配する必要はありません。
仕事探しをしているならハローワークは利用したいサービスの候補です。
新卒応援ハローワークとは
新卒応援ハローワークとは、学生や既卒の就活を専門としてサポートしているハローワークです。
ハローワークといえば、仕事を辞めた社会人が利用し学生や既卒はあまり利用しないイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
実際、そのようなイメージから学生や既卒は就活時にハローワークをあえて避けるケースも多く見られます。
しかし、新卒応援ハローワークではかなり力を入れて学生や既卒の就活サポートに力を入れているので、注目してみるのもおすすめです。
【新卒応援ハローワークの支援内容/やってくれること】
- 求人情報の紹介
- 就活についての相談(個別に相談員が付いてくれます)
- エントリーシートなど応募書類の作成方法のアドバイス
- 面接対策
また、就活セミナーを実施していたり、ハローワーク経由での就職後の職場関連の相談なども受け付けています。
ハローワークというとけっこう淡泊なイメージも根強いようですが、新卒応援ハローワークはかなりしっかりサポートしてくれるというか就職後のケアもしてくれるのが魅力です。
ハローワークの利用方法~まずは近くの設置場所を検索
ハローワークは公共のサービスなので、民間企業運営の就職・転職エージェントと違い全国各地にあるのが強みです。
まずは自宅から通える範囲にあるハローワークを探しましょう。
ハローワークの場所は厚生労働省のサイトから確認できます。
ちなみに新卒応援ハローワークについては、通常のハローワークではなく新卒用に特化しているので「新卒応援ハローワーク」で検索しましょう。
新卒応援ハローワークは全国に56箇所設置されているので、通える場所にもきっと見つかるはずです。
もちろん地方含めての全国なので、都会に進学したけど地元に帰って就職したい方も利用できます。
就職・転職エージェントだと民間企業の運営ということもあり地方には対応していないケースが多々あるので、全国にあるハローワークは安心の機関です。
会員登録するのって面倒なの?
ハローワークを利用するには求職者申込みが必要になります。
ハローワークに足を運び必要書類に記入。その後ハローワークカードという会員証のような機能をするカードが渡されるので、ハローワークに行く際には毎回それを提示する形になります。
ハローワークの求人の探し方~ネット検索?相談?おすすめはこれ
ハローワークの求人はネット検索にも対応しています(検索後に応募まで行うには求職者申込み済であることが必須となります)
もちろんハローワークのスタッフに相談することもできます。
今回は既卒をテーマにしているので、既卒の場合でいうなら相談したほうが良いです。
希望を加味したうえで最適な方法を相談員が一緒に考えてくれます。
既卒の方だと、周りの同級生が就職して働き始めていることから無意識に孤独感を持ちやすいです。孤独感はサポートしてくれる話し相手がいるだけでだいぶ緩和されるので、既卒は上手くこれを活用しながらの就活がおすすめです。
既卒がハローワークを利用するメリット
既卒がハローワークを利用するメリットはこちら。
- 無料で気軽に利用できて情報を確保できる
- 都会より不利になりやすい地方在住者でも求人情報を集められる
- 公的な機関なので全国にある
- 既卒向けのサービスも登場している
- 相談員に相談しながら進められる
既卒がハローワークを利用するデメリット
既卒がハローワークを利用するデメリットはこちらです。
- 中には求職者に不都合な求人があるかもしれない
- 非公開求人系がないのでハイキャリア志向だと使いづらく感じやすい
ハローワークは公的なサービスで企業側は無料で求人情報を出しています。
民間企業が運営する就職・転職エージェントはまた違います。就職・転職エージェントは人材を採用したい企業側からお金をもらって人材を紹介するシステムです。ビジネスとして成り立っている以上、求職者と企業のミスマッチが起こらないように徹底的に調査も行います。
この違いによりどういうことが起こるかというと・・・
お金を払わなくて良いハローワークには就職・転職エージェントでは取り扱わないブラック企業の求人が挙がる可能性があります。絶対ではありませんが、ブラック企業も求人をかけやすいのがハローワークなのは事実です。
また、無料だからこそハイキャリア優先の企業はハローワークには求人情報を出さず就職・転職エージェントにお金を払ってでも最適と思われる人材を募集する傾向があります。
ハイキャリア志向、大手企業に入社したい既卒だと、ハローワークのサービスをあまり魅力的に感じない可能性はあります。
UターンやIターン以外はサブ的な感覚で使うほうが良いかも
以上の点を踏まえて、ハイキャリア志向の方はハローワークの利用には向きづらいかもしれません。
ハローワークは地方の求人にも強いという強みがあるので、例えば地方在住で地元で就職したい既卒や、都市部の大学に進学したけど地元にUターンやIターンして地元で働きたい方にはぴったりといえます。
ハローワークをメインで利用するのももちろん良いですが、例えば都市部在住で就職・転職エージェントを普通に利用できるなら、ハローワークはそちらと並行してサブ的に使うのも良いのではないでしょうか。
利用の仕方は人それぞれです。既卒の就活は情報量が大切。まずはハローワークに登録してみるのも良いのではないでしょうか。
ハローワーク予備知識
これからハローワークを利用するなら持っておきたい予備知識について。
よく挙がる疑問から確認していきましょう。
1、利用料金は無料。仕事が決まっても無料なので安心
ハローワークの利用料金については心配されやすいポイントですが、完全無料なので安心してください。
求人検索も応募も無料。相談も無料。内定後に入社してももちろん無料です。
2、ハローワークに掲載されている求人はブラックという噂?
ハローワークで取り扱っている求人(企業)はブラックだという噂が一部であります。
ハローワークの特徴上、ブラック企業の求人が混ざっているリスクはあります。
しかし、もちろん全てがそうではありません。ハローワークでベストな仕事を見つけて長く働いている方はたくさんいます。
大切なのはきちんと企業の雰囲気や募集条件(勤務時間や保険や福利厚生など)を確認して、自分にとって良いと感じる企業に行くことです。
3、ハローワーク経由の内定は辞退できるの?
ハローワーク経由で就活を行い内定が出たものの、やっぱり辞退したいとなったら。辞退することは可能です。
辞退したことでハローワークに怒られることはありません。
企業の反応はまちまちかもしれませんが、そもそも入社前の段階の辞退なので自由です。
ちなみに辞退連絡はどこにするのかというと、企業側に直接行ってください。
ハローワーク側には特に連絡する必要はありません。
その後ハローワーク経由で就活を継続するとしても気を遣う必要もありません。
4、相談員に問題がある場合は相談員を変えよう
ハローワークで相談員に相談する使い方を選択したものの「相談員との相性に問題がある」と感じた場合。サービス自体には満足しているなら相談員を変えて継続してみるのがおすすめです。
相談員を変えることは可能です。
ハローワークはきちんと利用すれば便利で魅力的なサービスなので、相談員だけで判断するのはもったいないです。
「まとめ」既卒3年以内でハローワークを上手く駆使するのもあり!
今回は、既卒のハローワーク利用をテーマにご紹介しました。
ハローワークは社会人実績を持っている方向けのイメージが根強いですが、既卒でも就活中の学生でも利用できます。就活中で情報が欲しい既卒の方は登録だけでもしてみるのはいかがでしょうか!
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