転職を考えたとき、現職と同じ業界に転職したいと考える方がいれば「別の業界に行きたい」と考える方もいます。
今回は別の業界からIT業界へ転職を考えている方に向けて、IT業界への未経験者の転職事情や転職に向けた準備やIT業界の特徴について等。
IT業界について詳しくご紹介していきます。
目次でざっくりチェック
IT業界への転職は未経験者が多い?
結論から伝えてしまうとIT業界は未経験者の転職が「少ない」です。
新卒入社だとまた状況は変わりますが、転職で未経験、すなわち他の業種から初めてIT業界へ移ってくる方は少ない傾向にあります。
「転職」だとどうしても経験者を欲しがる企業が多いのはもちろん、求職者側も「未経験でIT業界は難しそうだ」と、興味があっても避けやすい傾向にあります。
このような背景から、IT業界への転職は未経験者が少なくなっています。
しかし、IT業界といえども経験者求人のみというわけではありません。隙間もあります。
IT業界は人手不足が取り沙汰されるようになってからしばらく経過しています。まだまだ人手不足の傾向は解消されておらず、人手不足ということから未経験を積極的に採用する企業もあります。
IT業界は20代だけではない!30代40代でも可能性がある
まず、経験者の転職でいえば、20代だけではなく30代でも40代でもチャンスはたくさんあります。
未経験の転職でいえば30代40代の未経験者を対象としている求人数が多いとはいえませんが、それでもそのような求人も存在しています。
求人を見つけることができれば、30代40代の未経験者にももちろん採用の可能性はあります。
未経験者からIT業界へ転職!向いているのはどういうタイプ?
未経験者からIT業界へ転職するなら必要となるのは「探求心」と「根気」と「何かを作ることが好き」という3つの要素です。
専門知識については知っているに越したことはありません。
未経験者でも知っているほうが有利ですが、専門知識がない場合は特に、こちらの3つの要素が重要になります。
見方を変えると、この3つのうち1つでも欠けているなら、未経験でIT業界への転職は考えないほうが良いかもしれません。
IT業界にも色々!どんな業種や職種がある?
IT業界と一括りにしても、業界内には様々な業種や職種があります。
まずは、IT業界の業種からみていきましょう。
- インターネットビジネス系統
- 情報処理関連分野
- ハードウェア関連/ソフトウェア関連
インターネットビジネス系統
アプリを開発したり、SNSビジネスを展開したり、インターネットの世界に関連するビジネスを行う分野です。
情報処理関連分野
インターネットサイトを運営したり、企業が導入するシステム等を提供する分野です。
ハードウェア関連/ソフトウェア関連
パソコンの電子回路や付属品の開発を行うハードウェアと、OSやアプリケーションソフトにかかわるソフトウェアに分けられます。
複数の分野にまたがってビジネス展開している企業もあり、規模の大きな企業になるとポジションも様々です。
続いては、IT業界の定番の職種をみていきましょう。
- 営業職
- ITコンサルタント
- システムエンジニア
- サポートエンジニア
- サポート事務
- ヘルプデスク
IT業界というと技術職中心のイメージですが、中には営業やエンジニアをサポートする事務職の枠もあります。
また、社内でパソコンの不備やパスワード忘れが起きたとき等に社員をサポートする、ヘルプデスクもIT業界の企業では設置が珍しくありません。
また、営業の仕事もIT業界では大切な職種となります。
営業がいなければ良いものを開発する機会を得られないからです。
営業も技術職も、どちらもIT業界には大切な存在です。これから未経験でIT業界への転職を目指すなら、IT業界の中でも自分が就きたい職種についてイメージを固めておくと良いです。
そうすれば面接のときでも、イメージを持って真剣に転職を目指しているとPRしやすくなります。
未経験でも就きやすい職種は?
上記でご紹介した中で、未経験でも転職しやすい職種は、まずサポート事務とヘルプデスクです。
IT業界の中でも専門知識がそこまで求められず文系でも対応しやすいポジションです。
また、専門知識は必要になるものの後から覚えていく意思が強ければ営業職も転職しやすいといえます。
システムエンジニアやサポートエンジニアは、本格的な技術職になるので熱意をアピールできるかどうかで未経験者の転職活動の状況は変わってきますが、IT業界の中の技術職は他の職種よりも難易度は上がると考えておきましょう。
いずれにせよ未経験からIT業界に転職を目指すなら書類選考や面接に向けて丁寧な準備が必要になります。
「未経験から」IT業界に転職する「メリット」
未経験からあえてIT業界に転職するメリットについて確認していきましょう。
IT業界へ転職するメリットといえばこちら。
- (技術職なら)ノルマがないことが多い
- 技術力や専門知識が身に付く
- IT関連が好きな方にとっては業務にやりがいを感じやすい
- IT関連が好きな方にとっては仕事自体が楽しくなりやすい
- 残業も多いがその分給与水準は悪くない企業が多い
IT業界も営業職にはノルマが設定されていることが多いですが、技術職であればノルマなしでマイペースに(急がないといけないときもありますが)仕事しやすいです。
また、今回取り上げている「未経験から」でも、真面目に仕事に取り組めば技術力や専門知識が身に付くことが多いです。社会人になっても勉強を続けて自分を成長させたい方にとっては天職ではないでしょうか。
IT関連が好きな方にとっては業務にやりがいを感じたり、仕事すること自体が楽しくなったりします。モノづくりが好きな方も、きっと技術職でやりがいを感じられる場面は多いはずです。
そして、給与水準も・・・企業による部分はありますが全体をみるとそれほど低くありません。むしろ高収入になる可能性もあります。
残業が多い場合、大変ですが他人が羨ましがる金額を稼ぐこともあります。
「未経験から」IT業界に転職する「デメリット」
デメリットについては、長時間労働が発生しやすいことや、長時間パソコンに向かうと肩こり等が発生しやすいことでしょうか。
もし長時間労働が問題ないのであればIT業界に転職するデメリットは感じづらいかもしれません。
IT業界はブラック企業が多いって本当!?
IT業界はブラック企業が多い・・・というイメージを持たれやすいのは事実です。IT業界には中小ベンチャー大企業等、企業数が多いので全体をみるならブラック企業に該当する企業もあるのかもしれません。
だからといってIT業界にブラック企業が「多い」かというと、そうとは言い切れません。
残業時間が長くなりやすいポジションもあるのは事実ですが、定時で帰れる企業も存在しているので、こちらについては本当に「入社する企業次第」となります。
ブラック企業を避けるためにはどうするべきかというと、心配なら事前の情報収集をしましょう。
最近ではインターネット上に企業に対する口コミ情報が掲載される機会は多いので、インターネットで情報収集をしたり、もし同業種で働いている友人が身近にいるなら聞いてみたり等です。
ちなみに、ブラック企業に該当しないか情報収集したいとしても企業の面接時に「残業があるか」聞くのはあまり良くないです。
「残業があるか」聞かれると、企業の人事担当者は「残業をしたくない」=やる気がないと受け取る場合があるからです。
また、IT業界は納期等の事情によって残業が発生しやすい業種でもあるので少しの残業もしたくない方にはあまりおすすめできない業界です。
残業も含めてやりがいがあるから乗り越えていける方からすれば、労働内容がハードでも入社後に継続しやすいのではないでしょうか。
IT業界に転職活動するために持っておくと便利な資格はある?
未経験の状態でIT業界に転職活動する前に、転職活動で役立つ資格がないか気になるものではないでしょうか。
未経験なら「ITパスポート」がおすすめです。
ITパスポートを取得しておくと印象が良くなります。
ITパスポートとは・・・
IT業界未経験で、これから勉強していくならITパスポートの資格から勉強すると良いかもしれません。文系の方でも勉強しやすい、独学で始めやすい、ITの世界に慣れるのにピッタリの資格です。
ITパスポートはIT関係の資格の中で、難易度はそれほど高くありませんが取得しておくだけで履歴書に注目してもらえる可能性が高まるので、興味がある方はぜひ、取得を目指してくださいね。
他にもIT関係の資格は様々あります。
元々学生時代に理系の学部だった方や、理系の科目が得意だった方なら独学で本を読んでも理解できる可能性は高く、1人でも技術職に必要な知識の習得を目指すことは可能だといえます。
しかし、元々文系学部で理系の科目が不得意という状態からの独学だと、正直、技術書をみても理解できない可能性があります。
「いちから文章を読んでいけば、何となくわかるようになる」という方もいますが、本格的な文系にとっては、わかりづらく「自分はIT業界に向いていないのかもしれない」と、感じてしまう可能性があります。
未経験で、文系の方で、IT業界に行きたいならスクール等で事前に勉強しておいたほうが良いかもしれません。
社会人向けのスクールや、土日のみのスクール、もしかしたらカルチャーセンター的なところでのリーズナブルな講座等。色々な手段で勉強のチャンスがあるかもしれません。
もし不安があるときは、転職活動の前にスクール等での勉強についても検討をおすすめします。
IT業界は離職率や転職率が高いって本当!?
IT業界の離職率や転職率は低いとはいえない・・・というか高いのは事実です。
ただし、全体をみたらの話なので、もちろん企業によっては定着率が高いところもあります。
離職率や転職率が高くなる理由は以下が多いです。
- 労働内容が思っていたのと違った
- 労働内容がハードすぎた
- スキルアップ
労働内容が思っていたのと違った
意気揚々と入社したもののイメージしていた業務と違い、それが受け入れられないほどの相違だった場合に発生しやすい退職理由です。
特にIT業界の専門的な分野になると、事前に勉強してきた内容や専門的に知識を持つ内容を活かせるポジションを希望する方もいます。
それが入社後に大きく違う内容だと、どうしても別企業(知識を活かせる企業)への転職希望に結び付きやすくなります。
労働内容がハードすぎた
労働内容がハードすぎる・・・というのは、先ほども触れたブラック企業に通じるところがあるかもしれません。
IT業界ではかつて長時間残業や徹夜をしててでも仕事をしないと間に合わない状況について「デスマーチ」という言葉が広く知られていました。
世の中が労働環境に対し厳しくなっているということもあり、現在では減っているものの、それでもデスマーチに該当する状況に陥りやすい業種でもあります。
IT業界の労働内容がハードだと感じて、別業種に移る転職組もいます。
皮肉なことに、未経験からIT業界へ転職したい層とは真逆のパターンです。
IT業界で就業している状態から別業種への転職を希望する層が一定数はいるといっても、人にはそれぞれ趣味嗜好があるので不思議ではありません。
IT業界については、実際にその業界で働いていなくてもハードそうなイメージが付き物で、未経験からの転職希望者もある程度はマイナス面もイメージしているのではないでしょうか。
それでも「IT業界に行きたい」と感じて転職を決められるのなら、実際のところは他人がIT業界をどう思うかより「自分がどう思うか」が大切になってきます。
頑張りたいと感じるなら未経験からIT業界への転職は悪いことではありません。
スキルアップ
そして、こちらについてはマイナスではなくプラスの理由です。
スキルアップ。
IT業界は技術職になると専門知識が必要になります。技術職でずっと働いていくには、新しい知識も増やしていかなければいけない場面はでてきます。
勉強して知識を増やし、経験も重ねた結果、もっと待遇の良いIT業界の仕事や、もっと専門知識を活かせるIT業界の仕事へ転職する方はたくさんいます。
スキルアップ転職はIT業界では珍しいことではありません。
見方を変えると、それくらい、技術職で働くときにはモチベーションがあったほうが良いといえます。
IT業界への転職で使えるエージェント
IT業界に転職したいときに使える転職エージェントでおすすめの3つ。「レバテックキャリア」「リクルートエージェント」「マイナビエージェント」について。以下で1つずつご紹介していきます。
IT業界への転職に、転職エージェントのサービスを利用して効率良く進めていきたい方、必見です。
ちなみに今回ご紹介している転職エージェントは利用料無料です。
IT業界の転職に強い!レバテックキャリア
レバテックキャリアはエンジニア・クリエイター専門の転職エージェントです。
それに対し、レバテックキャリアはエンジニア・クリエイター専門の転職エージェントとなっています。
この専門性の高さは、最初からIT業界への転職に限定して転職活動をしたい方にとっては大きな力になってくれます。
ただし、注意点もあって、完全にIT業界未経験だとレバテックキャリアがすぐには対応できない可能性もあります。
元々エンジニア・クリエイター専門の転職エージェントですが、その分、さらに他の転職エージェントよりも「経験者」へのサポート体制を充実させている傾向にあり、未経験にとって必ずしも使いやすいというわけではないかもしれません。
しかし、本気で未経験からIT業界へ行きたいなら、レバテックキャリアにも登録をして転職活動に熱心に取り組むのがおすすめです。
レバテックキャリアでは、応募する企業に合わせた書類添削や面接対策をレバテックキャリアの担当者が対応してくれます。
レバテックキャリアでは年3,000回もの企業訪問を実施。さらに転職成功者からのリアルな企業情報も説明してくれます。LINEでの連絡にも対応しているという身近な部分もあります。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは転職エージェントです。転職エージェントは、求人情報サイトと違って、担当者が付き求人情報を紹介してくれて書類添削や面接対策等まで。転職活動の一連の流れをサポートしてくれるサービスです。
リクルートエージェントは様々な業界の求人の紹介に対応していますが、IT業界の求人情報数も多いです。
リクルートエージェントは業界NO1の実績を謳っています。
実績は確かに豊富なので、転職活動初心者で丁寧なサポートを期待する方はぜひ、チェックして欲しい転職エージェントです。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、IT業界を含めた様々な業界の市場に精通している転職エージェントです。
転職エージェントなので、リクルートエージェント同様、自発的に求人を検索するわけではなく担当者から求人を紹介してもらえて、企業へ応募を進めていきます。
転職をサポートするキャリアアドバイザーが在籍し、マイナビエージェントの転職のノウハウをもとに、求職者の転職活動をサポートします。
マイナビエージェントのキャリアアドバイザーは担当企業(求職者に紹介する企業)に実際に足を運び情報収集を実施。
企業側が求める人材と、求職者側の希望をしっかりと確認し、マッチしやすいように力を尽くします。
ただ紹介するだけではなく、求職者側の強みや価値観もしっかり汲んだうえで合っていると予想される企業を紹介していくので、内定が出たとして入社後のミスマッチを起こしづらくしています。
マイナビエージェントでは求職者側と企業側のそれぞれから今回の状況についてのフィードバックをもらっています。
それにより、内定がもらえた求職者と、もらえなかった求職者についてより詳細に把握することができ、マイナビエージェント全体のマッチング力の強化に貢献しています。
IT業界未経験の方に対するサポートも充実しています。
未経験でも、IT業界に入りたいなら、勇気を出してマイナビエージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
別業種からIT業界へ転職するとき志望動機はどうすれば良い?
別業種からIT業界へ未経験で転職するとき、志望動機に迷ってしまいますよね。
基本的に人事担当者がみるのは「本気でIT業界に入りたいのか」と「入社しても本当に頑張ってくれそうか」というところがメインとなります。
志望動機は、具体的に「入社後にしたいこと」や、IT分野について「これから学んでいきたいこと」や、「IT業界に興味を持ったきっかっけ」に触れながら構成しましょう。
未経験で専門的にIT業界の内容について語ることができないなら、「入社後に〇〇がしたい~」と、前向きに未来に向けての熱意を志望動機に絡めていきましょう。
もしくはIT業界が携わっているアプリやシステムで自身が使っているものを取り上げ、「〇〇を利用しているうちにどうやって作られているのか興味を持った」という風に、具体的にきっかけを語れると良いです。
未経験からIT業界へ!自己PRはどうするべき?
未経験からIT業界を目指すとき、正直、自己PRにIT業界の専門分野を絡めることはできません。
これまでの仕事で経験してきたことや、やり遂げたこと等を中心に「IT業界を継続する根性はある」というところを伝えていきましょう。
とにかく人事担当者は、求職者が未経験者の場合不安を感じています。
「すぐに辞めないか」「本当に専門知識を覚えてくれるか」等。適応していけるのか判断しようとします。
未経験者は専門知識があるという自己PRができない分「熱意」「意欲」をPRしていくのが良いのではないでしょうか。
もちろん人事担当者も人間なので、「良い」と考えられる自己PRに対して好みがあるかもしれません。
そのうえで、適した自己PRにしていくには先にご紹介した、転職エージェントはとても力になってくれます。
転職エージェントの担当者は、企業情報にも精通しているので応募先企業に適した対策をアドバイスしてくれます。
自己PR、そして志望動機も。内容作りが不安な方は転職エージェントを頼るのが手っ取り早いです。
マッチング系のサイトの制作依頼なども増えてるようです。
マッチングアプリなどのブームによるのかもしれないですね。
IT企業の中には未経験・知識なしで良いところがあるって本当?
IT業界の中には積極的に未経験者や専門知識なしだけどIT業界に入りたい方を採用している企業もあります。
そのような企業は1から新人を大切に育てます。
IT業界は人手不足の傾向にあるので、人材確保もあって丁寧に育てる方向性にしている企業もあります。
未経験者・専門知識なしの場合は、そのような企業に応募するようにしましょう。
まとめ!IT業界は離職率が高い場合もあるので情報収集が大切
今回の記事では、未経験からIT業界に転職したい場合のあれこれについて詳しくご紹介しました。
未経験、そして専門知識0でいきなりIT業界の技術者として働き始めるのは難しいかもしれません。
しかし、そのような求人もきちんと探せばあるので、自発的な転職活動を希望する方は探すようにしましょう。
転職エージェントを利用して効率良く転職活動をしたい方は、今回ピックアップした転職エージェントがおすすめなので、ぜひ興味があるところに相談してみてくださいね。
IT業界は大変だとか、残業が多いといった面が取りざたされやすいですが、やりがいを感じやすく、勉強熱心な方にはきっと楽しい職場です。
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