会社の倒産をきっかけに転職活動をする場合、『自分の意志で転職活動を開始するぞ!』と意気込んでいるスタートと違い、突然転職活動に飛び込まないといけないから不安もストレスも感じますよね?
自発的ではない、やむを得ない会社倒産を理由に転職する場合の自己PRの内容や必要書類の書き方など。詳しくご紹介します。
会社倒産後の転職活動転職理由は何にする?
転職活動では一般的にまず書類で応募します。
最近では転職サイト・求人サイトなどでWEB上で履歴書や職務経歴書を登録して応募する機会が増えていて、履歴書郵送スタイルは少なくなってきています。
さて、先に書類を応募する場合『会社が倒産したから転職活動を始めた』と記載してしまうか、それとも『スキルアップや将来のために転職活動を始めた』と前向きな感じに変えてしまうか、『一身上の都合により』的な当たり障りない感じにするか・・・
と、迷う方もいるかもしれませんが、『会社が倒産したから転職活動を始めた』と正直に記載するのが正解です。
会社が倒産したことによって転職活動をすることは、マイナス印象になりません。
正直に書いてしまったほうが後々説明するより印象がいいです。
履歴書には『会社都合による退職』と記載しましょう。
『会社都合による退職』と記載しておけば、リストラもしくは会社が倒産したことで転職活動をしているのだと、採用担当者に理解してもらえます。
倒産による転職活動は決してマイナスイメージではない
倒産による転職活動は、企業の採用担当者からすれば決してマイナスイメージではありません。
倒産きっかけで転職活動しているからといって、それが理由で不利になることはないのです。
全体を見て採用の可否を判断されるので、倒産うんうんが理由ではなく!!とにかく履歴書や職務経歴書、面接時の印象が大切になります。
倒産による転職活動も、けっきょくのところ他の理由による転職活動と同じように、しっかり準備していくことが必要なのです。
会社倒産後の転職活動の準備
倒産きっかけで転職活動を始めた=本音としては会社が倒産していなければ転職活動自体していなかった・・・という場合でも、ネガティブな言動をしたり、自分自身のやる気を減退させたりしてはいけません。
まずは準備として『どういう企業に転職したい』『これは譲れない条件』などを自分で把握して、モチベーションに繋げていきましょう。
やる気になれるなら『年収アップ』だけが目標でもいいでしょう。
倒産後の履歴書と職務経歴書の書き方
倒産後の履歴書や職務経歴書には『会社都合による退職』と、退職理由を明記するのがいいです。
それ以外の部分については自発的な転職活動や就活のときと同じように、職歴や自己PRや志望動機を記載していきます。
志望動機の部分は、『倒産したから仕方なく』的な感じにはせず、例えばそれまで自分がしてきた仕事の経験を活かせると思ったとか、将来的な目標と絡めて記載したりとか。
前向きな理由に仕上げるといいでしょう。
記載している内容自体を突き詰めれば結局同じだとしても、ネガティブなフレーズで書くか、前向きな文体で書くかによって受け取り手の印象は大幅に変わるものです。
倒産という悲しい理由による転職でも、志望動機や自己PRは前向きに作っていきましょう。
倒産することを周囲にいうのはどうか
会社の倒産によって転職活動を開始したことを言えない理由がない場合は、言ってもいいでしょう。
周りに話すことにより紹介などの話が来ることもあるかもしれません。
どうしても言いたくない場合はバレないなら秘密にするのは自己判断ですが、バレた後トラブルになりそうなら考え物です・・・。
転職活動で応募した企業に対し、会社が倒産して転職活動を始めたことを伝えるのはもちろん良いです。
むしろここには伝えないといけません。
応募書類の退職理由の段階(まだ面接していない段階)から伝えておくと面接時もスムーズに質疑応答に入りやすいです。
会社倒産は不利になる
会社倒産で転職活動をしても不利にはなりません。
倒産の理由に自分が大きく関与している場合はもしかしたら不利になるケースもあるかもしれませんが・・・一般的に倒産の理由に社員1人が大きく絡んでいることって滅多にありません。
それは企業の採用担当者だってわかっています。
会社倒産の責任がある人という見方はしないでくれます。
だからといってひいき目に見てくれるというわけではなく、そこは他の理由による転職活動と同じで『この人は入社後にしっかり働いてくれる人材か』『うちの会社に合う人材か』という基準でしっかり見てくるので、事前準備は念入りに行うのが良しです!
30代で会社倒産するとやばい
30代はまだまだ働き盛り。
近年では、昔ならとっくに退職年齢を過ぎている年齢でも働いている方だって珍しくありません。
30代で会社が倒産したことにより転職活動を開始しても、それだけで不利になったりヤバイと言われたりすることはないので安心してください。
ただ、スキルや経験によっては希望する企業によって向き不向きが出ることはあります。
例えばまったくのその業種未経験で、超有名大手に転職活動しようにも難しい・・・ということです。これは年齢が理由ではありません。
30代だから不利ということではありませんが、自分のスキルや経歴・・・すなわちキャリアについてよく考えて、応募しやすいところを狙うのも1つの手段です。
『正直、自分のキャリアでどこが応募しやすいとかまったくわからない・・・』という場合は、転職エージェントを利用するといいでしょう。
転職エージェントは、担当者が条件やスキルを元に求人を紹介してくれて、応募の書類作成も手伝ってくれます。
応募先企業の選択にも迷うときには活用を検討しましょう。
倒産前に会社が傾いてる段階で動け
倒産前に会社が傾いていることはなんとなくわかるもの。完全に隠し通されるケースもありますが、稀でしょう。
社内の噂で『そろそろマズイらしい』と聞いたり、自分の中でそろそろ倒産かもしれないと感じたら、実際に倒産する前に転職するのもありです。
もちろんこれが良い悪いかは、自分側の会社への思い入れや責任によっても変わってくるでしょう。
『転職しても問題ない』立場なら、実際に倒産する前に転職してしまうのも1つの手です。
そのときは『会社都合による退職』とは書けないので、一般の転職希望者と同じように準備していきましょう。
自己PRについて
自己PRでは自分の強みや良さを伝えましょう。
人によって営業だったり事務職だったり、そもそも会社の業績の部分には関わらない業務だったり色々ですが・・・
参考に自己PRの例を見ていきましょう。
『〇〇事業を立ち上げたものの収益に結び付かず、業績不振による会社都合で退職しました。
売上アップや経費削減など損失を補うことを目指しましたが、流れを止めることはできませんでした。力が及ばなかった経験を学びに変えて、貴社で活かしたいと考えております』
本音を言えば『自分あんまり会社の業績の部分に関わってない』『結局の責任は自分ではない』と考えている方もいるでしょう。実際、ほとんどの場合で会社の倒産による会社都合退職は、その人だけの責任ではありません。その人が一切関与していないところでいつの間にかということもあるでしょう。
仮に自分は『関与してない側の人間だ』と思うとしても、会社が悪いとか、会社の〇〇さんが悪いとか、他人を責める内容にするのは絶対NGです。
他人を責めるだけで印象面は最悪になります。
なぜなら企業の採用担当としては、万が一入社後にトラブルがあったときに『この人は他人のせいと主張するのか』と心配になってしまうからです。
本当に他人のせいだとしても、他人のせいだからと攻撃したり、他人のせいだからと自分では対処しようとしなかったりするのはNG扱いなのです。
ということで、全体的に前向きで。会社が倒産しないように自分も尽力したけど、それでもどうしようもなかった部分は(それが誰の責任でも)そこで得た教訓を活かして入社後に頑張りたい・・・という感じでまとめるのが無難です。
自分のアピールポイントってどうやって見つけるの?
自分のアピールポイントは、社会人経験の中で培ったものから考えてみるといいでしょう。
会社の倒産が転職活動のきっかけだとしても、その会社で得た経験や成果はアピールに使って大丈夫です。
会社の業績がどうであろうと、努力し続けたということが大切なのです。
倒産と退職理由と面接について
会社の倒産を理由に転職活動を開始したとして、他の理由での転職活動中の方と同じくまずは書類で応募するのが今の大抵の場合の流れです。
転職サイト・求人サイト経由ならWEB上に登録した履歴書や職務経歴書で応募できますし、郵送を指定している求人は郵送で対応しましょう。
応募書類が通過して『会いたい』と感じてもらえればさっそく面接の段階に入ります。
面接は応募書類を確認しながら採用担当者が質問をしてきたり、色々話をしたりするわけですが・・・面接で好印象を与えたいというのがほとんどの方の望みですよね。
会社の倒産が転職活動の理由でもそうではなくても、大事なのは人の話をよく聞き、ハキハキと自分のことを話せること。そしてビジネスマン&ビジネスウーマンらしい清潔感を持って面接に臨むことも大切になります。
大前提を整えたうえで、面接でよく聞かれるのは志望動機です。
倒産からの転職の志望動機
志望動機は前向きに伝えることが前提になります。
例えば倒産した会社(前職)で培った経験やノウハウを、応募先企業で活かせると考えてとか、活かしながら自身のステップアップも目指せると感じてとか・・・
培ったものを活かす系の内容は無難です。
どう活かせるかを具体的に示し、熱意を込めてアピールするといいでしょう。
他人の話をよく聞いて受け答えがしっかりしているかつ、やる気がある人材はだいたいどこの業種でも好まれやすいです。
転職理由が倒産ではないけど業績不振で潰れそうなときは?
転職理由が倒産でなく業績不振で潰れそう・・・だから退職する(=そういう状況にさえなってなければ退職しない、自分も生活があるから仕方なく退職して転職活動するんだ)という場合・・・
転職してスキルアップしたいとか、転職して新しい会社でやりたいことがあるとか、前向きな理由を伝えるようにしましょう。
『業績不振だから辞める』とか『同僚たちも転職活動しているから』とか、あからさまに聞いた側が『業績不振だからだろうな・・・』とわかるように転職理由を話してしまうとマイナスになりやすいです。
例えば内定を出したとしても同じように会社が苦しい時期が訪れたとしたら、さっさと他の会社に転職活動してしまうのかなと採用担当者は思ってしまうわけで、マイナス印象を与えてしまうのです。
正直、採用担当者も人間なので、自立した生活だったり家族のためだったりで業績不振の会社にはいられない、何とかしないとと考える労働者の気持ちはわかります。
しかし、転職活動で採用担当者に同意や理解をを求める必要はないのです。
あくまでも企業が欲しいのは、入社後に会社の仲間として頑張ってくれる存在なのです。
そのため『転職して自分がどう頑張っていきたいか』『どう頑張れると思ったからこの会社に転職したいのか』など、将来を見据えた前向きな内容を伝える必要があります。
会社倒産後の転職活動の注意点
続いては、会社倒産後の転職活動での注意点について確認していきましょう。
ここまでで触れた内容も含みますが、大事なことなのでおさらいとしてご紹介します!
倒産した企業のことを責めない
まず、履歴書や職務経歴書の段階でも面接でも、倒産した会社(前職)のことは責めてはいけません。
倒産した会社に対し思うところや不満やショックがあったとしても、それは転職したい会社(応募先企業)に伝えることではないのです。
倒産した会社を責めていると、『この人は会社で何かあったときにとにかく会社が悪いと言い切るんだな』と受け取られ、言ってしまえば警戒されてしまいます。
大抵の会社はコミュニケーション力があり周りの人と力を合わてくれたり頑張ってくれたりする社員が欲しいので、何かを責めたり攻撃したりしていると、『うちの会社には合わないだろうな・・・』と警戒されてしまうのです。
前向きな内容で採用担当者に接する
倒産した会社のことは責めない、そして応募先の会社については前向きに捉えることが大切です。
自己PRや志望動機では、自分がこれまで培ってきたスキルやノウハウを活かせると感じたとか、どう活かせると思うのかとか、その会社のどういうところを魅力的に感じたのかとか、前向きな内容で伝えるようにしましょう。
その際、応募先の会社を持ちあげるために、倒産した会社(前職)のことは責めなくてもいいのです。
履歴書や職務経歴書、そして採用担当者の前で前向きであることは、どんな理由で転職活動するにしても大切です!
前職の成果はアピールしていい
会社が倒産するということは業績不振だったり何かしらの問題があったりしたからそうなったわけですが、それと社員個人の成果は別の問題です。
前職で得たスキルやノウハウ、経験、学んだことについては転職活動でもアピールしていいのです。
スキルやノウハウ、経験、学んだことを新しい会社に入社した後に活かせるという感じにまとめていくと印象面も良いでしょう。
会社が倒産したことに責任を感じたり、倒産した=社員1人1人にも責任があると見られたりするのではないかと不安に感じて、転職活動での積極的な自己アピールをしづらいという方もいますが・・・そのあたりは気にしなくていいのです。
どんな状況の中でも自分は最善を尽くそうと頑張ったことはマイナス印象ではなくプラスの印象に繋がることが多いです。
会社の倒産による転職活動だとしても、前向きでハキハキと、ビジネスマナーを守って対応していくということで、基本的に他の理由による転職活動とやり方はそう変わりません。
ただ、会社の倒産を責めないことと、後ろ向きにならないようにより深く気を付けていくことが大切になるという違いがあるくらいです。
どうしても不安が強いときや、後ろ向きになってしまうときには、話を聞いてくれる方やサポートしてくれる組織に頼るのがいいでしょう。
1人での転職活動に迷ったときには転職エージェントに相談してみたり、ハローワークを利用してみたりしましょう。
転職サイトはいろいろありますが、
dodaとマイナビへの登録が基本です。
『まとめ』会社倒産後の転職理由は前向きに!
今回の記事では会社倒産による転職活動に視点を当てて、詳しくご紹介しました。
理由が重いとはいえ、転職活動の場では明るく前向きに自己PRや志望動機をまとめるほうが好まれやすいです。しっかり準備して転職活動を進めていきましょう!
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