転職面接質問集。中途だと鋭い質問をされる…逆質問もあり?

新卒と中途で違う?面接開始までの流れからよくある質問・回答を総まとめ

その後の人生を左右する…と言っても大げさではない転職と就職、筆記試験は得意だけで試験官と対面しての面接は少し苦手という方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな方のために面接開始までの流れや知っておくべきことや、面接時に良くされる質問・回答例を新卒・中途・転職それぞれのシチュエーション別にまとめた後、面接後の対応まで網羅し解説したいと思います。

勝負は面接前から始まっている!確認すべき6つのポイント

まずは下準備というより、ここで気を抜くと面接内容が良くても転職・就職に失敗する恐れもある面接前の準備について、マナーやエチケットはもちろん知っておくとためになるテクニックまで、6つのポイントを挙げていきましょう。

職種・年齢・性別で異なる面接にふさわしい服装&髪型

第一印象を決める見た目は非常に大切、転職・就職活動の定番リクルートスーツを着ていけば「無難」なのは確かですが、職種・年齢・性別それぞれにマッチした服装・髪型をチョイスすべきです。

  • 面接時の服装・髪型選びの共通点・・・面接時希望する企業が真っ先にチェックするのは、受験者の服装・髪型から「清潔さや誠実さを感じるか?」という点であり、新卒・転職・性別問わず「スーツルック」が定番とされるのはそのためです。また、面接はファッションセンスをアピールする場ではありませんから、これ見よがしに高級ブランドで全身を固めたり、派手な色あいの髪色や奇抜な髪形で面接に臨むのは慎みましょう。
  • 新卒はリクルートスーツでOK、転職組は逆効果の可能性アリ・・・前述したように転職活動でもスーツルックが好ましいと思いますが、新卒組が良く着用する新調のリクルートスーツで転職面接に臨むと、「年齢・経験のわりに頼りない」と印書を与える恐れもあります。グレー・ネイビー系の「ビジネススーツ」が最適ですが、リクルートスーツしかないという場合はインナーやネクタイを色味のあるシックなデザインものに変えたり、女性なら思い切ってカットソーにするのも手です。
  • 「自由な服装で…」と言われたらどうする?・・・最近ではITやベンチャーを中心に、カジュアルな服装での勤務を推奨している企業も増え、面接時も「どうぞ私服で気軽にお越しください。」というケースもあります。転職組は特にガチガチのスーツ姿で企業を訪問した場合、「社風と違うなぁ…」と明かなマイナスまでなりませんが、若干の違和感を抱かせてしまう可能性があります。希望先企業の公式サイトや求人情報サイトなどで現役社員の服装をチェックし、それよりも「少しフォーマルかな?」ぐらいのコーディネートをするのがベターでしょう。
  • 女性必見!髪型・メイクの選び方&ネイル・アクセサリーの有無・・・男性は転職・新卒問わず清潔感をアピールするなら「短髪」がベストですし、メイク・ネイルの類は基本的にご法度です。悩ましいのは女性で長髪でも全く問題ありませんが、顔に髪がかかって表情が見えづらいと暗い印象を与えかねないため、顔周りは邪魔にならないようまとめると良いでしょう。また、メイク・ネイルは当然OKですが「派手過ぎず清潔感を出す」を基本とし、男女問わずアクセサリー類は結婚・婚約指輪や時計程度に留めたほうが良いでしょう。
  • 面接にふさわしい服装・髪型は季節によっても変わる?・・・過ごしやすい春・秋はそれほど意識する必要もありませんが、夏の暑い日は汗をかき清潔感が失われるケースも出てくるため、汗ジミが目立ちにくい服装を選ぶと良いでしょう。また、冬の防寒着もどうせ脱ぐからとカジュアルすぎたり派手なものは避け、オフィスに入る前に脱ぎ手で持つという「最低限のビジネスマナー」を忘れないようにしましょう。

忘れ物NG!面接に必要なもの

まずは、面接時に「必須」となる書類等のチェックリストを作成しましたのでご覧ください。

チェック欄 必須となるもの 概要
A4サイズの書類が入るバック 企業から渡される書類が折れ曲がったり、クチャクチャにバックへ押し込むのはマイナス。きれいな状態で管理するため、クリアファイルを準備するとなお◎。
履歴書・職務経歴書の原本 履歴書等の原本は汚れないよう2つ折りのまますっぽり収まる封筒に入れ持参し、受付での提出を求められた場合は封筒ごと手渡すのが基本。面接時担当者に提出する場合は封筒から出し、「履歴書です。よろしくお願いします。」と一言そえ、一礼して渡すと好印象。
履歴書・職務経歴書(転職サイト利用の場合はWebレジュメ)などのコピー 面接時は応募書類の内容に沿って質問されることが多いため、待機中に読み返し本番に備えると良い。特に、応募企業ごとに内容を変えている場合は、面接時の回答にズレが出る場合があるので注意。
募集要項のコピー&企業案内(パンフレットなど) 募集要項のコピーに、面接中の疑問点を書き込み、企業案内と合わせ「逆質問」に利用すれば、「御社に転職・就職したい!」をいう意欲をアピールできる。
筆記用具&メモ帳 企業側が準備していることが多いものの、ボルペン・シャープペン・消しゴムなど、最低限の筆記用具は持参すべき。また、今後のスケジュールをその場で伝えられることも多いため、ノートや手帳といったメモを取れるものも準備しておくべき。
腕時計 スマホで確認できるものの、「面接中スマホを見るのはマナー違反」と考える試験官もいるため、その日の服装とマッチした腕時計を付けて面接に臨むと良い。
ハンカチ 面接時は緊張して顔汗をかきやすく、そのままにすると清潔感を失いかねないため、キレイに畳んだハンカチをポケットに忍ばせておく。

 

上記した6つのアイテムは必ず持参すべきものですが、このほかに面接会場周辺の地図や身だしなみチェック用の手鏡や身分証明書と印鑑、女性の場合は万が一に備え予備のストッキングを持参しておくと、より安心して面接に臨めるでしょう。

早すぎても遅すぎてもダメ!ベストの到着時間は〇分前

面接会場への到着は早すぎると日常業務の妨げになりかねませんし、遅刻に関しては言わずもがな大幅マイナスポイントなので、ベストな時間を知っておくべきです。

結論から言えば15分前は少々早すぎ、5分前はわずかなトラブル発生でも遅刻に繋がりかねないため、訪問企業(面接会場)付近での土地勘有無にも左右しますが、基本的には「10分前」がベストだと考えています。

ただし、ベストと述べた「10分前」は名前が呼ばれたらすぐにでも面接室に入れる状態、になることであり企業前に到着しただけ安心するのは禁物、なぜなら企業がビルに入っている場合オフィスのある場所が分からなかったり、エレベーターが混んで実際の会場入りが遅れてしまう可能性もあるからです。

時間管理は社会人にとって最低限のマナー、特に転職時は相手企業の見る目が厳しくなっているため、最適な到着時間を厳守するのはもちろん、その後の受付もスマートにこなすよう心がけましょう。

控室・受付での様子からもう見られてる!

企業にとって優秀な人材の確保は業績を左右しかねない重要事項であるため、面接会場に入った瞬間からすでに選抜がスタートしており、即戦力を期待されている転職組は特に態度や言葉使いに万全の注意を払うべきです。

すれ違う人には、希望企業の社員や取引先の訪問者はもちろん、出入り業者やビル管理・清掃会社・警備員であっても分け隔てなく丁寧な挨拶と会釈をし、携帯電話・スマホ・タブレットについてはマナーモードか、電源OFFにしておくのが基本です。

また、待ち長くとも喫煙はしない方が無難ですし、社員や他の受検者と大声で会話するのは好ましくありませんが、完全に無視すると「コミュニケーション能力に欠ける」と判断される可能性も。

年齢が高い受検者や転職希望の方は、会話をうまくあしらい面接に備える集中力を高め、落ち着いている姿を見せれば、社会人としての経験の豊かさを企業側にアピールすることも可能です。

知っておくと差がつく!面接室に入る時のマナー

新卒はもちろん、何度やっても緊張するのが面接室に入る瞬間で、この時あたふたすると本番で頭が真っ白になり、普段の力を出せず我に返った時には面接終了なんてこともあり得ます。

覚えて欲しい面接室に入る時のマナーは新卒者と大差ないものの、転職面接のケースなら

  1. 名前を呼ばれたら「ハイ!」と明朗に返事、起立して案内担当者に一礼。
  2. ドアを軽く2~3回ノック、「どうぞ」の声で「失礼いたします」とドアを開け入室。
  3. 入室後ドアを方を向いてドアを閉める。(後ろ手は厳禁)
  4. 面接官の方へ向き直りお辞儀(30度)、前後に「よろしくお願いいたします」を付けてもOK。
  5. 用意された椅子の横に向かい、姿勢を正して直立・待機。
  6. 「現在の職業と名前をお願いします。」と言われたら、「〇社△部で商品開発を担当しております、『なにがし』と申します。どうぞよろしくお願いいたします!」とハキハキ答えた後、深くお辞儀(45度)。
  7. 「どうぞ」と着席を促されたら「失礼いたします」と言い、軽く会釈(15度)し椅子に座る。

というのが一連の流れ。

ちなみに、現状無職である時は在籍年数が最も長い会社、もしくは転職希望先の業務に関連性が高い職種をチョイスすべきですが、ブランクが長かったり異業種への転職の場合は、後々解説する面接時の質問でカバーする必要が出てきます。

なお、椅子には深く座りすぎず背もたれにもたれるのはNG、姿勢を正して顎を少し引き男性は軽く拳を握って膝の近く、女性は両膝が開かないよう注意し手を重ねて膝の上に置くと良いでしょう。

転職時の面接で聞かれる質問の数はどのぐらい?

新卒面接の場合、多数の応募者をふるいにかける必要がありますし、現役学生に多数の質問をしても出てくる答えが限られるため、1人に要する面接時間は「約30分」が平均的で、質問数も多くて8~10個程度になってきます。

中途・転職面接の場合も、面接の所要時間や質問数はさほど変わりませんが、新卒時によく聞かれる基本的な質問は割愛され、より専門的でエッジの効いた質問をされるケースが多くなるため、より周到で綿密な準備と練習が必要です。

新卒・若手の面接時によくある質問・回答20例

まずは、初めて就職活動に挑む新卒・若手に向け、面接時のよくある質問例と模範回答をするためのポイントを列挙してまいります。

なお、面接中盤や終盤でよく聞かれる質問・回答については転職面接時と共通するものが多いため、キャリアチェンジを目指している方も忘れずチェックしてください。

面接序盤・中盤でよく聞かれる基本的な質問と回答

新卒・若手面接の序盤・中盤では、基本的な質問をされることが多く、主な質問例と模範回答をするため抑えておきたいポイントを挙げると、以下のようになります。

質問例 ポイント
自己紹介をお願いします 面接官は受検者の基本情報を履歴書などで知っていますが、それを明確にスラスラと伝えられるコミュニケーション力があるか否かを試す質問。氏名や学歴を1分以内にまとめた文章を事前に作成し、それを明朗な表情・語調で答えればOK。
自己PRをお願いします この質問には、例えば「私の強みは協調性です。」のようにまず結論から始め、それを裏付けるため発生した課題をどのような行動で解決し、結果どうなったかを伝える。さらに、強みを入社後どのように生かせるかを付け加えると、より印象度UP。
弊社を志望した理由は? この質問にもどうしてその企業に入社したいのか、志望動機を結論として最初に伝えるべき。その後他の企業にない志望先の強みや特徴をまとめる。回答が抽象的になりやすいため、具体的な商品・サービス名などを事前リサーチし、自分ならこういった点で貢献できる、という明確なビジョンを伝えられるとベスト。
学生時代頑張ったことは? 本分である学業にしろ部活・サークルにしろ、学生時代に頑張っていたことは何でもアピール材料になるため、それほど深く考える必要はない。大切なのは数より具体性でなぜ頑張ったのか、どんな工夫をしたのかを面接官に伝えることが大切。
長所・短所を教えてください 長所を伝える際は、「粘り強く最後まであきらめないことです。」と高らかにアピールした後、学生時代それを活かせた具体事例を添えると、面接官の記憶に残りやすくなる。一方短所は、例えば「短気なところ」といった直球的な表現は避け、「時間を忘れ何かに集中してしまうこと」など、今後の行動次第では長所になり得る点を伝えると良い。
弊社以外の志願先はありますか? 新卒者は就職難民になることを最も危惧しているため、いくつかの企業を志望するのがほとんどであり、その事は面接官も承知しているので正直に答えて問題ない。しかし、切り口を変え「弊社が第一志望ですか?」と質問されることもあるため、その際は間髪入れず「はい、その通りです!」と回答する。
休日出勤や残業はできますか? 基本的には可能であることを伝えるべきですが、この質問がされた場合その企業の休日出勤・残業が他の企業より多めであることを暗に示しているため注意。「24時間365日、いつでも休日出勤・残業できます!」はやりすぎで、「努力と業務効率化をしつつ、可能な範囲でこなしていく所存です。」辺りが模範回答。
転勤もあり得ますが大丈夫ですか? 転勤があり得るかどうかは、志望企業の規模や職種をリサーチしておけば新卒であっても十分予測できるため、「できません」という回答はNG。可能であることを伝えたうえで、「転勤によって仕事のやり方や人間関係が変化が生まれ、自分の成長に繋げられると感じております。」と前向きな姿勢をアピールするのが◎。
将来の目的があれば聞かせてください 転職面接では具体的なキャリアプランを面接側は求めていますが、新卒の場合は「苦労を掛けた両親に海外旅行をプレゼントしたい」などといった、至って個人的な目標で構わない。ただし、「お金持ちになりたい」とか「高級車を乗り回したい」とかいった回答は、子供じみて学生気分が抜けていないとマイナス評価される可能性大。
尊敬する人はいますか? 両親・恩師・偉人・著名人など選択肢は多岐にわたり、基本的に誰を選んでも問題ないが、なぜその人を尊敬しているのか理由を明確に伝えることが大切。また、その人物に近づくため日頃どんなことに配慮しているのかや、影響を受けどんな取り組みをし、それが就職後どう役立つのかを追加するとGOOD。

 

新卒・若手だからこそよく聞かれる質問と回答

続いて、経験の浅い新卒・若手に対するありがちな質問例と、好回答のポイントをまとめてみました。

質問例 ポイント
部活動はしていましたか? 会社人として大切な協調性を推し量る質問で、履歴書に所属先は記載されているため、発生した課題や困難をどう努力して乗り切ったのか、具体的な活動内容をアピールする。
なぜ部活動をしなかったのですか? 部活動をしていなかったことだけで、大きなマイナスポイントになることは少なく大事なのはしなかった理由。例えば、「高校時代はサッカー部に所属していましたが、専攻した○○学を突き詰めたいと決意し、進学後は学業に専念しました。」辺りが模範回答となる。
アルバイトをした経験は? これも協調性や仕事に対する姿勢を探るための質問で、長期間勤めあげたアルバイトがあれば、面接成功の非常に有利な材料。特に、トラブル発生時の処理能力の高さをアピールできれば、面接官の好感触に繋がる。
遅刻・欠勤をしない自信はありますか? この質問に対しては、「はい、社会人としての自覚を持ち、遅刻・欠勤はしないよう、自己管理の徹底に努めます!」と明確に回答すべき。また、やむを得ない事情が発生した際は上司への迅速な報告を怠らず、日頃から業務に支障が出ないよう、組織内での連携強化や事後処理に尽力する旨を伝えると良い。
学生時代苦労したことは何ですか? トラブルを乗り越える精神力や、知識や経験で乗り越える応用力があるかを問う質問。ただの苦労話にならないよう、具体的な状況と克服できたか否か問わず、頭を振り絞り努力をしたことを伝える。

面接終盤で聞かれる締めの質問・回答

この項の最後に面接終盤で良く聞かれる質問例と、面接官に高イメージを与え就職成功に大きく寄与する模範回答のポイントをまとめてみましょう。

質問例 ポイント
希望する職種・分野はありますか? この質問をされた場合、面接官が「この人を採用したら…」と、イメージを広げようとしている可能性も高いため、良い回答をすれば好感度UPの可能性大。事前に企業・職種研究を行い、なぜその職種を希望するのか可能な限り詳しく具体的に理由を伝えたうえで、学生時代の体験や自分の長所と結びつけるとベスト。
周りはアナタをどのように評価していますか? 面接官が求めているのは周りからの評価であるため、友人・恩師・バイト先の仲間や先輩など、客観的な意見をもとに「評価+裏付け」で基本回答を作成。良い評価と悪い評価の割合は「7対3」程度で良い評価は入社後どう仕事に活かせるか、悪い評価はどう改善するかや実際に取り組んでいることを伝える。
希望する年収はありますか? 新卒の場合は募集要項に月収及び賞与を加えた年収目安が明記されているため聞かれませんが就職歴がある場合「参考までに」と前置きされたうえで、終盤質問されることも。新卒社員の年収より高すぎるとアウト、低すぎるとスキルに自身がないと判断されかねないため、現実的な額を伝えるべき。
前職を若くして辞めた理由は何ですか? 若手の転職希望者=なんらかの理由ですぐ前職を止めたことになるため、必ず聞かれると感がるべき質問。以前勤めていた会社の批判は絶対NGで、「~が嫌だから」というネガティブ発言ではなく、「~実現のため」といった建設的な回答が望ましい。
最後に何か質問はありませんか? この質問は面接を締めくくる肝となり、年齢・転職回数問わず合否のカギを握りかねないため、ここでは割愛し事項で詳しく解説する。

中途・転職面接時よくある質問・回答10例と逆質問への対応

新卒・若手と比べ、中途・転職面接となれば質問が専門的なったり、回答しにくい鋭いものなることも多く、企業は即戦力になる人材を求めているため、学生時代のように面接官の質問にただ答えているだけではなく、自分の熱意はもちろん経験や知識を積極的ににアピールする必要があります。

この項では、中途・転職面接時によく聞かれる質問例と回答のポイントを、ケース別に数件ずつ挙げた後、最も多くの方が頭を悩ませるであろう「逆質問」への対応について触れていきます。

30代以降のキャリアアップ・キャリアチェンジ面接でよく聞かれる質問と回答

30代以降のキャリアアップ・キャリアチェンジ希望者と言えば、順調なら新卒入社から10年近く経過し場合によっては役職に就き、数人の部下を監督・指導する立場の方もいるはずです。

そして、企業側も募集要項に「幹部候補求む」といったワードを掲げ、高待遇と引き換えに将来会社の中核を担う人材を求めているため、当然面接時に良く出てくる質問も仕事に対する知識量や経験値はもちろん、自己分析力・マネジメント力・クレーム処理能力などを探る質問が増えてきます。

質問例 ポイント
前職でマネジメントの経験は? 役職に就いている場合は、転職活動の一環として過去に起こった事案を整理し、具体的な実績や評価を盛り込み、入社後存分に力を発揮できることをアピールすればOK。一方、管理職の経験がなくとも、後輩の指導方針やプロジェクトリーダーとして上げた実績などを根拠に、「立場に付けばマネジメント可能」というポテンシャルを伝える。
抱いているキャリアプランは? キャリアアップ・チェンジをする以上、明確なキャリプランを持っているのは当たり前。そして、面接官は壮大な夢ではなく、自社でどんな仕事に携わりたいのかや、経験をどう活かせるのかを聞きたがっている。よって、事前に企業情報や実績推移などを調べ上げ、その会社だからこそ実現可能なキャリアプランであることを、具体的かつ簡潔に伝える。
〇年後、この業界はどうなっていると思いますか? ロングスパンで業界展望を予測し、かつ面接官に具体的な言葉で伝える能力を持っている人は、日々の業務でにおいても予測を立て、打開策を導き出すと評価される。例えば「自動車業界は大変革期にあり、MaaSや自動運転に対応する必要があり、課題は…」とまず問題提起。そのうえで、具体的な市場動向などのデータをもとに、打開策と自らのスキルがどう寄与するかを流ちょうに伝える。未経験である場合も曖昧な回答は避け、「市場調査データと様々な要因を総合して考えると、〜だと思います」といった具合に、分析力があることをアピールする。
経験のある前職からのキャリアチェンジを望む理由は? キャリアチェンジ面接時必ず聞かれる質問で、「前職は自分に合わなかった」とか、「人間関係がうまくいかなかった」などのネガティブ発言は絶対NG。キャリアチェンジを決意した明確な理由とともに、異なる職種でも前職の経験を活かせることをアピール。加えて、新たな仕事で必要となるスキル習得に向け、日頃から自己啓発に努めていることを伝える。
希望していない部署への異動を命じられたらどうしますか? キャリアチェンジ組は、希望職種に対するこだわりがあり、人事異動に対する抵抗が強いケースが多いため、よく聞かれる質問。「異なる部署でも将来の経験になりますので頑張ります」など、異存はないと回答するのが一般的ですが、人事のプロである面接官は表情の変化も見抜いてしまうので注意。ただ、この質問が出た場合は将来的な異動ではなく、入社早々希望部署に付けない可能性も。そのため、募集要項をしっかり確認し上で、入社時の配属先や移動するならどいった部署になるかなど、面接官に逆質問するのもアリ。

 

転職回数が多い&ブランクがある時よく聞かれる質問と回答

最もきつめの質問を投げかけられるのが、転職回数が多い&ブランクがある時の面接で、回答に注意しないと一発で採用対象から外されてしまうこともあります。

しかし、事実を認めつつも将来の展望を強めの語調に負けず冷静に答えれば、様々なことを経験しそれを自社に活かしてくれる人材であると、高評価につながるケースも多々あります。

質問例 ポイント
ずいぶん転職回数が多いですがなぜですか? 面接官が転職を繰り返している応募者に対し、「自社で採用してもすぐに辞めるのでは?」という疑念を抱くため頻出する質問。例えば、「たしかに転職回数が多いと思いますが私は〜という考えで転職をしてきました」と、事実を認めたうえで転職理由に一貫性があることを主張。加えて、職歴における実績や今後の目標と、達成に向け困難に立ち向かう覚悟や、どんな仕事でもやり遂げる強い意志を伝える。
もし、退屈な仕事を与えられたらどうしますか? 「仕事に退屈なものなどないと思います」や、「退屈な仕事でもやります!」は逆効果。模範回答としては、「確かに、ルーチンワークのような仕事は退屈だと感じるかもしれません。しかし、工夫して単純作業でも業務改善点を見出したり、経験を積んで仕事の基礎を身に付け、さらなるキャリアアップに努めたいと思います」など。どんな仕事でもやりがいを見出し、日々成長を目指す姿勢をアピールすることが大切。
長いブランクがありますがなぜですか? デリケートな部分も含まれるため、面接官は「答えられ範囲で…」と使えることもあるが、可能な限り事実を正直に伝えたほうが良い。病気やケガが原因の場合、既に完治して業務に全く支障がないことを伝える。また、「転職活動していたがうまくいかなかった」とだけ回答すると、「何か問題があるのでは?」と懸念を抱かせるだけになるため、「何をしていたか」について付け加えるべき。
ブランク中は何をしていましたか? 社会人にとってマイナスポイントとなるブランク中、自社の業務に必要なスキル・資格を取得をしたという回答であれば、かえって即戦力して評価を上げることも可能。例えば、「〇〇資格取得を目指し、前職を辞め半年勉強に集中しておりました。この度無事合格し資格を取得しましたので、御社の事業に貢献したく応募させていただきました。」などがベストアンサー。
派遣社員の経験しかないようですがなぜですか? 正社員として帰属意識を持ち、時間の枠にとらわれず業務をまっとうできる人材かどうかを見極めることが意図。転職回数が多い&ブランクが長いこと以上に、「正社員として勤務できない事情があるのでは?」と疑問を抱く面接者が多いため、回答には細心の注意が必要。模範回答としては、「多くの職場で職務スキルを高めたい、という思いで派遣雇用を選択しておりました。しかし、経験の中で〇〇業の面白みを知り、今後は腰を据えて働きたいと強く思い、正社員で応募させていただきました。」など。また業界に対する興味だけではなく、職務能力や仕事に対する熱意をアピールすることが大切。

 

合否が左右することも?「何か弊社に質問はありますか?」への対応

経験の浅い新卒・若手はもちろん、転職・中途であっても対応に苦慮する「逆質問」ですが、面接官が逆質問をする「4つの意図」を理解し「マナー」を守って質問すれば、大幅なイメージアップも可能になります。

【逆質問をする4つの意図】

  1. 入社意欲の高さを推し量る・・・面接官は、応募者が複数の会社で面接を受けていると想定しているため、自社への入社意欲を推察する材料として逆質問を利用する。入社意欲が高い応募者ほど念入りに企業情報などを下調べし複数の逆質問を準備しているためで、質問がスラスラと出ない場合「自社に興味がない=入社意欲が低い」と判断されかねない。
  2. コミュニケーション能力を試す・・・社会人として最低限、かつ重要なスキルであるコミュニケーション能力を試すため、逆質問という形で自発的な発言を求める。自分の考えを的確にまとめた質問ができるか、双方向の会話がスムーズにできるかなどをチェックしている。
  3. 社風との相性を見極める・・・自由度の高い逆質問では、応募者の個性があらわになる傾向にあるため、社風との相性を見極める良い材料となる。例えば、比較的フラットで自主性を重んじる社風にもかかわらず、「手取り足取り教えてもらえますか?」という質問はNG。反対に、「自己啓発し、スキル向上に励めばキャリアップの道も開けますか?」は好印象。
  4. 会社の業務改善・マーケティングなどに活かす・・・応募者は社外の人間であり、就職を希望しているぐらいなので一般ユーザーより自社の商品やサービス、業務内容について詳しい。そのため、社内では把握できていない問題点が逆質問の中から見いだせる可能性があり、的を得た質問をした応募者は「将来自社の力となる人材」と評価されることも。

【逆質問のマナー・やってはいけないこと】

  • 調べればわかることを聞く・・・公式HPや企業情報を見ればすぐわかることを質問するのは、「私は御社のことを調べていません」と宣言しているようなもの。例えば、「HPで〇〇が主力商品と拝見しましたが、競合されている△工業と比較してどのような点で優れているのでしょうか?」などと質問すれば、会社に対する意識の高さをアピールできる。
  • 面接官がすでに話したことをリピートする・・・「貴方の話を聞いていませんでした」という意味になるので、これも大きなマイナスポイント。複数名で同時面接を受けているときは特に注意が必要で、質問がかぶらないよう複数の質問を用意すべき。
  • 待遇面の質問に終始する・・・多少は構いませんが、給与・休日・残業時間への質問ばかりすると、「仕事内容より待遇が気になる」という印象を持たれるので注意。
  • YES・NOだけで答えられる質問をする・・・例えば、「御社の仕事は楽しいですか?」という単純極まりない質問をすると、「楽しいですよ」で話が終了しせっかくのアピールの場が台無しになる。同内容であっても、「どのような瞬間に1番仕事の楽しさを実感できますか?」など、具体的な質問をするよう心がける。

ただ待っていればいいの?面接後の対応について

面接が無事終了しても結果が届くまで安心するのはまだ早い、転職活動をスムーズに進めるため、面接後の対応についても知っておきましょう。

お礼状・お礼メールは必須なの?

結論から言えば、面接後にお礼状・お礼メールを送る必要はなく、送った送らなかったで合否が左右することもありません。

アピールをする場はあくまで面接ですが、もし送るのであれば「面接当日中」がベストで遅くとも翌日、それ以上時間が経過すると「この人は仕事も遅いのでは?」と不安を抱かせ逆効果になりかねないため、送らない方がマシです。

なかなか結果連絡がないけどこちらから問い合わせてもいいの?

面接中に告げられた「目安」を過ぎても、なかなか合否結果連絡がなく、気になって仕方ないからこちらから問い合わせてみようか…、と考えてしまうケースも多々あります。

企業規模や応募人数で左右しますが、1週間から10日前後で結果連絡がくるのが一般的、指定がない限りそれを超えても連絡がない場合はこちらから問い合わせても失礼に当たらず、結果が分からない状態が長く続くと、その後の転職活動にも支障をきたします。

問い合わせ方法ですが、メールだと行き違えてしまうこともあるため直接採用担当者に電話連絡し、丁寧な口調で合否について聞きましょう。

万が一、採用担当者の対応が「もう少し待てないのか!」といった横柄なものだったり、電話連絡をしたことで心証を悪くする企業だった場合は入社する価値なしと割り切り、新たな転職価値道に励んだ方が良いでしょう。

他社に内定が決まったので次の面接を断りたい時

転職面接は1度きりとは限らず複数社に応募して選考が進むうち、他社に内定が決まり次に予定していた会社の面接(二次面接などを含め)を辞退したい、と思うケースも出てきます。

企業側も面接が辞退される展開を織り込み済ですが、面接の実施予定や選考の流れを止める行為なので、理由に関わらず面接を辞退するときはマナーを厳守する必要があります。

まずはスピード第一、面接辞退を決めた時は採用者にすぐ連絡を入れるのが基本で、言いずらいからとズルズル日を伸ばしたり、当日キャンセルや連絡なしでの面接ブッチは非常識、書類選考を通じ面接の機会を与えてくれた企業に対し、極めてマナー欠く最低の行為です。

連絡手段はメールでも電話でも構いませんが、メールだと採用担当者がいつ確認できるかわかりませんし、より丁寧で誠意のある姿勢を示したいなら、話しずらくとも電話連絡したほうが無難です。

電話をする時間帯は就業前すぐや昼休憩、就業間近避けたほうが採用担当者に繋がりやすく、業務を妨げない配慮にもなるため、企業の営業時間によりますが午前中は10時30分以降、午後は14時から16時の間が好ましいでしょう。

まとめ

何度経験しても緊張しいつもの自分を表現できないこともある面接ですが、今回解説ケース別の質問例をたたき込み事前準備を怠らなければ、転職・就職成功への道も開けてきます。

ただ、文字ですべてを学びトーク術をマスターするのは難しいので、回答を録音して声の大きさや語調、内容を自分の耳でチェックしたり、信頼できる友人相手に面接シミュレーションを繰り返すなど、工夫を凝らし新たなチャンスをつかみ取りましょう。

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