人間は仕事をしている時間が長いです。
その長い時間が辛いと、毎日はとても大変なものになってしまいますよね。
今回は『仕事が辛い』という気持ちとの向き合い方や、仕事が辛いときにはどういう考え方をして、選択はどうしていけばいいのかなど。徹底的にご紹介します。
仕事が辛くて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次でざっくりチェック
仕事が辛いとき『辞める?』『転職する?』どうするべき?
仕事が辛いとき『とりあえず辞める』『転職する』という、2種類の選択肢が頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか。
例えば職場環境がブラックでどうにも改善の見込みがないときや、早く逃げたほうがいいくらい精神状態が追い込まれているときなど。仕事を辞めるのが正解なケースもあるでしょう。
しかしもうひと踏ん張りして状況改善を目指したり、解決方法を模索したり、自分の心に向き合って考えてみたりするほうがいいケースもあるでしょう。
特に『転職しようかな』と考えてみたときに、ワクワクしないで不安な気持ちや迷いの気持ちが出てくるなら、よくよく自分の心を向き合いましょう。
思い付きで転職して、最高にいい職場にたどり着くこともありますが、転職してみて前の職場でできたことがあるのではないかと感じる可能性もあるからです。
自分の心に正直に!
『〇年勤務するまでは辞めないほうがいい』とか、『辞めは逃げだ』という考え方もあるでしょう。しかし自分の心にきちんと目標や目的があったり、状況判断をした結果辞めたほうがよかったりする場合など、辞めが逃げではない場合もあるのです。
凝り固まった常識の中で思考すると、ついつい社会的にはこうしたほうがいい~と、考えてしまいやすいですが、そういうときこそ自分の気持ちに向き合うことが大切なのです。
実は仕事が辛いと感じている層はとても多い
仕事が辛いと感じている層はとても多いです。
『辛いせいで辞める!』とまで思い詰めているかというと・・・そうではなく、気持ち的にそう感じている層が多いということです。
つまり、この感情は誰が持っていても不自然ではないものなのです。
仕事が好きで好きで日々充実しているようなタイプでも数年に1度くらいはちょっと落ち込むことだってあったり、悩んだりすることもあります。
『仕事が辛い』と感じる気持ち自体はある意味自然なことで、変なことではありません。
問題は、『仕事が辛すぎて』毎日の通勤がとても辛いと感じ、精神面で追い込まれている場合です。
毎朝お腹が痛くなるとか、休日も落ち込んだ気分で楽しめないとか。
仕事が辛くても通勤は普通にできるという場合や、常に考えているわけではなくふとしたときに考えてしまうくらいならメンタルのコントロールで比較的簡単に前向きにしていける場合が多いです。
しかし毎日体調に変化が出たり、休日も苦しんでいたりするときには自分との向き合いは必須になります。
まずは仕事が辛い原因と対策
自分と向き合い改善を目指すためにも、まずは『どうして辛いと感じているのか』原因を探り出す必要があります。
仕事が辛いと感じることは珍しいことではなく、多くの人が大なり小なり経験するものだと触れましたが、『辛い理由』は人それぞれ違います。
以下では仕事が辛い理由で挙がりやすいものをピックアップして確認。そして理由ごとに対策も見ていきましょう。
自分に該当するものを理解することにより、どういう対策があり、どういう選択をしていくか考えることができます。
1、業務内容が辛い(ハードワーク、責任の重さetc)
業務内容によっては、辛さを感じる原因になります。
ハードワーク、責任が重くプレッシャーがかかっている、長時間労働・・・。
人によっては平気な場合もありますが、『仕事に行きたくない』とさえ感じてしまうケースもあるほど大きな問題です。
仕事のやりがいを探し出してみる
『ワーク・エンゲージメント』という言葉が世の中に浸透してきました。仕事に対して感じている充実感や意欲を総合したものを指し、心の健康度を測るために用いられます。
仕事が辛いと感じているなら自分の『ワーク・エンゲージメント』について考えてみるのがおすすめです。
仕事に充実感はどれくらい感じているか⇒感じている度合いが低いなら、どういう状況になれば『ワーク・エンゲージメント』は上昇するのか⇒その状況にするには自分はどうすればいいか。
辿っていくことで解決に近付きやすくなります。
仕事が辛いかつ、『ワーク・エンゲージメント』に問題がある方は、『自分にとっては大変な業務内容だし、したくないけどやらなければいけない』とか『会社からやらされている』というマイナス要素が強い感情で日々就業時間を過ごしているケースが多いです。
マイナス要素が強い感情で仕事に向き合っていたら、仕事のほうも向き合っている人間に向かって見合った『辛さ』を返してきます。まるで鏡のように。
視点を変えると、心の持ち方を変えることで『仕事が辛い』という気持ちを解消することができる可能性があるのです!
■『ワーク・エンゲージメント』に問題がある方が仕事の辛さを軽減するフレーズ■
- 自発的に仕事に取り組んでいる
- この仕事を頑張るのは自分のためだ
- この仕事は人の役に立っている(自分が取り組むことで救われる人がいる)
日々の業務で小さな目標を設定し、達成するたびに自己肯定感を得るのもいいでしょう。
何も『プロジェクトを成功させた』とか『プレゼンが最高だった!』とか、そういう大きなことでなくてもいいのです。
朝職場に来て、コーヒーを飲んで、決めたルーティン雑務をこなす⇒これができただけでも、『自分はきちんと決めたことを守れた!』と感じれば、心にプラスのエネルギーを運びやすくなります。
また、仕事の好きなところを見つけるというのも効果に期待できます。
『業務大変すぎて好きなところなんて・・・』と、考えてしまう方もいるかもしれませんが、業務が『大変』というイメージを一旦取り払って見ると好きなところが浮かび上がることも!
特に、今は大変さで見えなくなっているけど元々『興味がある業種』『憧れの業界』に就職した方には有効になりやすいです。元々好きなら、ストレスを与える業務の中にも好きがあって自然です。
業務内容が辛いなら自己目標を定めてみる
『ワーク・エンゲージメント』が乱れている!業務内容が辛いせい!という場合で、なかなか業務の好きなところを見出せなかったり、ルーティンで小さな達成感を味わうのも難しかったり・・・と、感じてしまうときには一旦深呼吸。
短いスパンではない自己目標を立ててみるのはいかがでしょうか。
ここでの目標とは企業や部署の業務目標ではなく、自分自身に視点を当てたものです。
自分はどう成長していきたいのか、考えてみましょう。
みんな子供の頃はキラキラ夢を語れたのに、社会人になりある程度経験を積むと現実を理解してきて、ただ日々を過ごすだけの生活になっている層はとても多いです。
それが悪いというわけではありません。そこに幸せを感じられるなら、自分なりに役割を果たせているということです。
しかし業務が辛くて自分の生活や心にまで影響を与えているなら、感情を振り切って立て直すために自己目標に向き合うのもありです。
■自己目標の例■
- この仕事(会社)で、いずれこういうことをできる立場になりたい
- この仕事で経験を積みつつ、将来は同じ業界で『こういう立場になるため』に勉強していきたい
- この仕事で最低限の生活費を確保しつつ、将来は別の業界で働くために勉強したい
- この仕事で最低限の生活費を確保しつつ、空いた時間は全て趣味に没頭したい
自己目標を考えたとき、自分の『こうなりたい』というビジョンが、例えば現職と同じ職場内で実現できる場合。現職に向き合って頑張り続けることでそこに到達できるということもあるでしょう。
それなら『こうなりたい』を常に意識して現職に向き合うことで前向きになりやすくなります。
自己目標を考えたとき、自分の『こうなりたい』というビジョンが、現職の企業というより同じ業界の他社でなら叶えられる・・・ということであれば、そこに入れるくらい経験とスキルを積むと決めれば、目の前のことにも頑張って取り組めるでしょう。
世の中には自分の『こうなりたい』が現職や、在籍している業界と『同じ』ではない場合もあります。
『なんとなく生活のためにこの仕事をしているけど、本当は〇〇業界の〇〇っていう仕事をしたい』などです。
仮に現在憧れの業界にいないとしても、今後の努力次第で移動することはできるでしょう。
もしかしたら現職で学んだ知識・経験・スキルが、夢の業界に行ったときに役立つことだってあるかもしれません。今違う業界にいるから辛い・・・と、考える必要はないのです!
視点を変えれば見える世界も変わってきます。
別の業界に行きたい気持ちがある方・・・現職が辛く感じても、とりあえず現職で生活費を確保する⇒生活ができるということは、精神的に安定しやすいというメリットがあります。(生活ができないくらい金銭的な余裕がないと人間はストレスを感じて不安になってしまいやすいのです)
生活費を確保して生活を成り立たせたうえで、夢の業界に行くための勉強をするのもありです。
現職を辞めてフリーになったうえで夢の業界に行くための勉強を始めると、時間は増えますが、貯金を切り崩すことから新たなる不安やストレスが生まれる可能性がります。
考え方によっては生活費を確保しつつ、夢を追えるというのはラッキーなことなのです!
『本当は〇〇業界に行きたいのに、違う業界の現職にいるし業務が辛い』と考えているだけだと見えてこないものですが、『現職には、夢のための準備期間に生活費を確保させてもらっている。ありがたいな!』と考えるだけで・・・不思議と前向きになりませんか?
夢が仕事に絡んでいない場合でも適用できます。
趣味があってプライベートの時間は全部趣味に注ぎたいくらい好きだとして、生活費は必要です。
現職の収入があるから安心して趣味に取り組めると考えれば、ちょっとだけでも前向きになれるのではないでしょうか。
長期の目標を立てることで現在の仕事についての考え方や見方が変われば、辛い気持ちが緩和される可能性があります。
もちろん長期でなくて、小さな目標でもモチベーションアップに期待できるならいいでしょう!
『ワーク・エンゲージメント』が乱れてしまったことが辛さの原因に結び付いている方の場合は、とにかく目標を立てることで自分の心を前へ前へと進めやすくなるのです。
前へ前へと進むことができれば、昨日までは辛かった業務も、あんまり辛くなくなっているかもしれません。
目標でも、好きなところを見つけるでも、ルーティン化してしまうでも。方法はどうであれ『ワーク・エンゲージメント』が整うことで辛さが解消されることは往々にしてあります。
2、『仕事を好きになれない』『不安』など自分自身の問題
『仕事を好きになれない』『不安』など、自分の心が業務を拒絶して辛さを発生させている場合もあります。
人間には向き不向きがあります。
Aさんにとって好きな仕事も、Bさんにとってはしたくない仕事になることもあるわけです。
好きになれないものを毎日毎日繰り返すのは、確かにストレスの原因になります。
仕事を好きになれない⇒好きな仕事に転職する
それも1つの選択肢です。
しかし現実的な問題で動けない方だっていますよね。
そういうときは今いる環境(職場)で問題を改善して居心地よく整えることで、『好きではなくても辛くはない仕事』に変えていくことはできるかもしれません。
以下で対策を確認していきましょう。
仕事が好きではないなら能力を発揮できる業務に目を向ける
まず、考え方として、好きなことを仕事にする=正しいことという思考はどかしましょう。
そして自分に『できること』に向き合いましょう。
『できること』は誰でも同じではありません。自分に『できること』は自分だから能力を発揮できるということであり、肯定していいポイントです。
『できること』はスムーズに進みやすいので、そこに視点を置くことで全体的な肯定感を高めやすくなり、モチベーションも上がりやすいです。
『できること』=上手くいくこと=自分が自分に対して満足できるのはもちろんですが、これで誰かが助かっている、役に立っていると考えやすくなるので、客観的な満足度も高めやすくなります。
『できること』を繰り返すことで人間は、社会と繋がっている感覚を味わいやすくなります。
それ自体は些細なことのように感じるかもしれませんが、自己実現・自分の居場所確保に繋がるものであり、元々は辛いとしか思っていなかった仕事への考え方も変わる可能性があります。
苦手だった仕事が好きになる、苦手だった人を好きになる、苦手だった食べ物をいつの間にか食べられるようになるという『変化』は誰でも起こりえることです。
『できること』に向き合うことは自分の良さに向き合うことです。
今までそれをしていなかったのだとしたら、新たに『自分の良さ』と向き合うということ。変化が起こっても不思議ではありません。
『仕事を好きになれない。だから辛い』という方はぜひ、自分の『できること』に向き合ってみてくださいね。
大きなことでなくてもいいのです。
他の人よりも少し多く気付くことでもOK
小さなことでも、みんな違うものが揃えば大きな力になります。小さなことでも活かせる可能性はあるのです。
小さい目標を達成することで肯定感を高められる
『仕事が好きではない』=辛いに結び付いている場合、好きな仕事への転職!!という思い切った行動に出る前に、『できること』に目を向けることが大切です。
『できること』に目を向けるなら、それに関連した小さい目標を設定しておくと、達成するたびに自己肯定感を高められるでしょう。
例えば誰よりも書類の作成が速いなら、『〇時までにこれだけの量を終わらせる!』と決めてこなし、達成できたら褒めるとかでもいいでしょう(その際、あくまでも達成感を得るためのことなので、ハードルは低いほうがいいです)
『〇時までにルーティンのこの業務を終わらせる』でもいいです。
⇒達成できたら自己肯定感に繋がります。
小さな目標を達成して得られる成功体験、自己肯定感は華やかで壮大なものではないかもしれません。しかし着々と自分の内側に積み重ねられます。
塵も積もれば山となるという言葉がある通り、積み重ねることで自信に繋がるのです。
自信が付いたら、『こういうこともやってみようかな』と、新しい業務にチャレンジしたくなるかもしれません。
職場が経験やモチベーションによるステップアップを可能としている環境なら、ステップアップを目指してみようという気になるかもしれません。
『仕事が好きではない』=我慢して耐えようではなく!
『仕事が好きではない』=『できること』に目を向けよう⇒『できること』に関連した小さな目標を立てよう⇒自信が付いた⇒好きではないにせよ仕事は苦ではなくなった・・・という風にしていくのです。
現在の職場にいながら、状況を変えたいなら考え方を変えましょう。
周りを変えるのはとてつもなく大変ですが、自分が変わろうと思った場合は瞬時に変われます。
ありがたいことに人間は考え方1つで変わることができるのです。
解決策を求めている方は、自分の内側に向き合って、考え方を変えていきましょう。
就業しつつ資格の勉強でスキルアップを目指す
業務内容がハードだから辛いとか、仕事が楽しくないのが嫌だとか、そういうものを挙げられるわけではないのになぜか漠然と不安を感じて、それが辛さに結び付いている・・・という方もいるのではないでしょうか。
先が見えない世の中です。
1970年代の成長期から見たとしたら、現代で到達した社会は予想できていなかった部分がたくさんあるでしょう。
そう、予想を立てたとしても『実際に時がこないとわからない』ことはどの時代もあるのです。
そういうものを気にしすぎても答えは出ません。
視点を不安に向けすぎるのではなく、不安があるのはあるで受け入れて・・・不安を解消できる自分を目指してみるのはいかがでしょうか。
どんな世の中になっても正しいものを見て生きていくには知識と経験が必要です。
現在好きなことがないとしても、興味があることを勉強することにより『専門知識』を付けて、専門的な人間になったり。興味があることもよくわからない場合は、『給料を上げるため』とか『今より偉い立場になるため』という動機だけでもいいので、そこに結び付くスキルや資格の勉強をしていきましょう。
勉強で忙しくするだけでも不安を感じている暇はなくなるかもしれません。
勉強した結果、専門的な人間になったり、給料が上がったり会社での地位が上がったりしたら、それで不安も解消するかもしれません。
不安を感じている方は、不安を軽減するためにはどうしたらいいかと考えるといいでしょう。
それについて答えが出なかったとしても、とりあえず『今より良くなるための勉強』をしてみましょう。
できれば継続したほうがいいですが、最初に始めたことに飽きて次の勉強を始めたらそれにハマることもあるかもしれません。
とにかく停滞ではなく、前進していくことで『自分は大丈夫』という肯定感を覚えやすくなり、不安を抑える働きに期待できます。
将来や仕事面への不安は、勉強で改善できる場合もあります。
ただし、不安にも種類があります。ストレスによる精神的な不調については、カウンセラーに相談したり、家族や友人に打ち明けてみたりという方法で解決を模索しましょう。
3、職場環境や職場の人間関係
仕事が辛いと聞くと、業務内容の問題だったり、自分の能力を活かせないからという理由だったりを思い浮かべやすいですが職場環境や職場の人間関係というのも・・・仕事が辛いと感じる理由で頻繁に挙がるものです。
基本的に世の中のほとんどの仕事は1人ではできません。
1人で黙々作業している仕事だとしても、取引先や営業先、お客さん、その他諸々と・・・他人と繋がっています。仕事=社会のため人間のために誕生したものなので、全ての接点をシャットアウトすることはできません。
人が集まれば巻き起こることもあるのが人間関係のトラブルです。
■職場で巻き起こる人間関係のトラブルって?■
- 誰かと誰かが仲が悪くて見ているだけで苦痛
- 自分が他の社員と仲良くできない(打ち解けられない)
- 派閥があってギスギスしている
- 上司が意地悪
- パワハラがある
- 傷つく対応をしてくる社員がいる
人間関係のトラブルって大人になってもあるところにはあるのですよね・・・。
業務内容に問題がなくても(仮に業務が好きなものだったとしても)職場の人間関係が悪いだけで、仕事に行くのが嫌になってしまう層は多いです。自然な反応です。
人間関係のトラブルと、業務を割り切って考えられるメンタルが強い人ばかりではないのです。
人間関係の他に職場環境の悪さも、仕事が辛いという気持ちを作り出すことがあります。
例えば、頑張っても実績を出しても正当に評価してもらえないとか、上司がお気に入りの社員だけえこひいきするとか、社員が自由に発言できないような威圧的な空気が漂っているとか・・・。
とにかくいるだけで肩身が狭くなるような職場環境は、仕事が辛いという感情を巻き起こすことがあります。
まずは環境についてよく考えてみる
人間関係、もしくは職場環境を理由に仕事が辛いと感じてしまっている場合、まずは現在自分が置かれている環境についてよく考えてみましょう。
自分を評価してもらえないと感じたり、自分が同僚や上司などとぶつかってしまったりしている場合は、一旦フラットに状況を見てみましょう。
人間みんな価値観が違います。
上司は意地悪でも何でもなく、上司の価値観や社内で定められた基準で評価を出していることもあるでしょう。
評価されないのは上司が意地悪だからだ!とだけ考えていると、上司=悪役として見てしまいます。
人間は元々敏感な生き物です。
悪役扱いしていると、上司は『悪役扱いされている』と感じ取ってしまうこともあります。
人間は自分のことを好きだという人のことは好きになりやすく、嫌ってくる相手のことは嫌いになりやすい性質があります。
上司はこの性質のもと、距離を置いてしまったのかもしれません。
もちろん全然そういうわけではなく、本当にただ上司が嫌な奴な場合もあるでしょう。
しかし結論を出すためにも一旦フラットに状況を見て、先入観なしで上司と向き合わないといけないのです。
そうしてみると、上司の評価は上司なりに正当にしてくれたのだと受け入れられることもあるかもしれません。
先入観があるときは気付いていなかったけど、上司は自分に期待してくれていた・・・という事実に気付くこともあるかもしれません。
先入観というのは恐ろしいものです。
『あいつは敵だ!』と思い込めば、その瞬間から相手が取る行動の全てが『敵としての行動』に見えてしまうのです。
先入観が正しいとは限りません。
先入観で職場の環境や人間関係を決めつけていた場合は・・・先入観を取り除いて職場の人に接したり、フラットな姿勢でいることで、勝手に居心地が改善して落ち着く場合があります。
これは周りが変わったわけではありません。
自分が自分の考え方を変えた結果、状況が変わったということ。
自分が変われば周りが変わるという言葉もありますが、これは何も『行動に変化』が巻き起こった場合のみを指すのではなく、視点を変えることでも発生することがあるのです。
他にも・・・
例えば職場に性格がキツかったり嫌な言い方をしたりするような同僚や先輩がいるかもしれません。
嫌な部分だけにフォーカスすれば嫌な奴としか思えなくなりますが、『でも、あの人って仕事きちんとしているよね』とか、『考え方はみんな違うよね』とか、違いを受け入れることで自分の中で相手に接しやすくなる可能性もあります。
他人がみんな自分と同じ価値観、基準で動く生き物だと期待していても、けっきょくは育った環境も背景も違うので期待通りにいかないことが往々にしてあります。
違いが見えたときにギャップがストレスに感じるという方もいますが、そもそも違うのです。価値観も基準も違うのだから、他人に自分から見てわけがわからない部分があっても仕方がないのです。
それを受け入れることができたら、ストレスを抑えやすくなります。
すなわち他人に『こうしてくれるだろう』『自分と同じ考え方をしてくれるだろう』と期待しないことです。
悪いニュアンスでいうと『諦め』という種類の折り合いですが、諦めた結果、他者に寛容になれるケースだってあります。
もちろん・・・ここで挙げた内容はあくまでも、相手にも良いところがあることが前提です。
しかし世の中には派閥を作りバチバチのバトルを繰り広げているような職場もあるわけです。
そういう職場に現在いる・・・ということであれば、転職も1つの選択肢です。転職はしたくない理由があるなら(業務内容はいい、問題さえ解決すればパーフェクトな職場などなど)話し合ってみるのも1つの選択肢です。
伝えることで改善できるなら伝える
一般的に日本人は議論が苦手だといわれています。
欧米と違い、授業でディスカッションなどをして自分の意見を相手に伝えたり、逆に自分の意見と反対派の相手の意見に耳を傾けて応酬したりといった訓練をする機会が少ないからです。
慣れていない=意見をぶつけられると、攻撃されたと感じる層もいるでしょう。
自分に悪気はなくても相手が『否定』だ『攻撃』だ『文句ばかりいってくる!』と、怒ってろくな話し合いができないケースもあるでしょう。
しかし、状況や自分の求めるものによっては『そういうケースがあるから』とか『あの人もそういう反応しそうだから』という理由で諦めるのはもったいないかもしれません。
伝えるのにも勇気はいります。
伝えた後の居場所の問題とか、もろもろのトラブルがどうしても苦痛だったり怖かったりする場合は、指摘しないで感情面で折り合いをつけるのも、いっそ転職してしまうのも間違いではありません。
以下では、もしく『伝える選択』をした場合に押さえておきたいポイントを確認していきます。
■どうやって伝えるか?■
まずは『自分と他人は違う』『みんな価値観も背景も違う』ということをしっかり受け止めて、どんな他人も否定しない心構えに整えましょう。
そしてどんな相手でも尊重しましょう。
気持ちと心の部分を整えたら、感情的にならずに冷静に!事実及び現在の状況を客観的な言い回しで伝えましょう。『自分はこう思う』と自分自分の主観でいくのではなく、客観的にすることが大切です。
『〇〇なことをしていると、〇〇の納期に間に合わなくなってしまいます。するとクライアントの〇〇様にも影響が出てしまいます』
そして自分の意見もさりげなく追加すると、説得力が増しますが、相手を否定するようなワードは入れないようにしましょう。
(例)『私は影響を出さずに円満に運びたいです』
状況や意見を伝えたら、解決するためにこうしたらいいのではないかと提案しましょう。
客観的をメインにすることは、人間関係を円滑にするためのコミュニケーションで大切なことです。
ただ、伝えたい相手によっては伝える内容がハードになる場合もあり、臨機応変に言葉を選ばないといけないこともあります。
例えば、職場の人間関係が悪くギスギスしているなら、ギスギスする態度を作り出している当事者に『同僚』や『後輩』が話をすると角が立って聞き入れてくれない場合があります。
客観的に『〇〇さんと仲良くしたほうが、〇〇っていう得なことがあります。自分としてはそっちのほうがいいと思います』などと伝えるのは・・・関係性次第。
それで考え方を変えてくれる場合もあるでしょうが、どれだけ伝え方が正しくても、上手く他人に伝わらないこともあります。
それならそれで・・・他人はそれぞれ違うのであまり気負わないことです。
また、角が立ちそうな相手に伝えたいときには、その相手よりもさらに立場が上の誰かから伝えてもらうのもありです。
そのときももちろん客観的さが大切です。
『あの人のああいうところが悪い!』ではなく、『改善したら雰囲気が落ち着いてきっと業績も上がる』など。できるだけ否定や攻撃にならない言い回しが必要になります。
伝えても改善しない場合・・・転職も候補にしていいでしょう。
上司から怒られるのはパワハラの場合もある?
現代の日本はだいぶパワハラに厳しくなっていますが、その反面、パワハラかどうかグレーなものまでまとめてパワハラとして『ダメなこと』『酷い上司』と分類されやすくなっているのも事実です。
愛のある咤激励のつもりだったのが『パワハラ!』と言われてしまうことも・・・時々発生しているようです。
上司のほうも言い方に気を付けなければいけないのはもちろん、褒めるところを見つけて褒めたり、部下がハードワークになっていないかプレッシャーで苦しんでいないかなどを見て気にかけてあげる優しさも必要になったりします。
そんなの『甘やかしだろ』と、嫌がる上司もいるかもしれません。
そこは・・・みんな考え方が違うので、意見が割れることはあるでしょうが、大事なのは『これってパワハラ?』と感じたとき、感情をバーッと燃え上がらせる前に一旦落ち着いて上司のことをよく見てみましょう。
上司は自分に向き合ってくれていて、期待してくれているのか?
それともただストレス発散で八つ当たりしている嫌な奴なのか?
パワハラにも色々な種類があって、例えば同僚の前でプライベートのことまで例に出して罵るようなことをすれば一発アウトでしょうが、受け取った側によって答えが変わるような際どいラインもあるのは事実。
パワハラかどうかを見極める基準を得るためにも、社内の人間関係って大事なのですよね。
『仕事さえすれば、社内の人と関わらなくてもいいでしょ?付き合いって面倒くさい』という考え方をする層も増えているといいますが、何かを伝えなくてはいけなくなったとき、相手の真意を見極めなくてはいけなくなったとき、ある程度人間関係を構築しているほうが・・・けっきょく自分の身を助けてくれる場合もあります。
もちろん考え方は人それぞれです。
仕事が辛いから好きな仕事に転職しようはあり?
『仕事が辛いから好きな仕事に転職しよう!!』というのもありです。
しかし現職を辞めないほうがいい場合があるのも事実です。
また、ちょっとだけ自分の考え方を変えたり、他者と向き合ったりしただけで、あんなに辛かったことがスーッと解決するケースがあるのも事実です。
転職は選択肢としてありです。
ですが、自分の心や状況と向き合って『本当に自分が転職という選択で納得できるか』『満足するか』について答えを出す必要があります。
本当に転職を望んでいるなら後悔するリスクは低いでしょうが、ただ現職が気に食わないからという理由だけで動いてしまうと、次の職場でも同じようなことに悩んでしまうかもしれません。
辞める辞めないではない考え方をしてみる
仕事が辛いとき、新しいやり方を試してみてから転職を決めても遅くはありません。
辞めるか!?辞めないか!?の二択に絞った考え方をしてしまうと、客観的に考えづらくなってしまいます。
まずは、今できることはないかを考えてみましょう。
仕事が辛い理由に合わせて、ここまででご紹介した対策や考え方を取り入れてみるのもいいでしょう。
それでもやっぱり『転職したいな』と感じるのであれば、自分の人生なので正直な決断をしましょう。
しかし対策や考え方などを取り入れないまま『嫌だから』と転職を選択してしまうと、とりあえず嫌な感情を避ける行動であり、自分の本心ではないというケースもあるのです。
人間の心は複雑なので、自分の本心を出すことですら大変なときだってあります。しっかりと向き合って本心を知れば、転職してもしなくても、本心なのだから後悔リスクは減らせます。
本心に辿りつくためにはできることは試してみるのがおすすめです。
最初から転職するかしないかの二択で考えずに柔軟に見極めていきましょう。
職場環境の問題によってはすぐに辞めてもOK
転職するしないの二択で考えずに柔軟に・・・とはいえ、即座に辞めてもいい&辞めたほうがいい状況もあります。
まずは、精神的に不調な期間が長い場合です。
カウンセリングに行って相談して、もしも病名がつくようであればそれを理由に退職することもできるでしょう。
仕事はたしかに大事ですが、一番大切なのは自分の心と身体です。
仕事のせいでそのバランスが崩れたというのなら、離れたほうがいいのです。
退職代行を利用すれば、会社とのやりとりに消耗することもありません。
まだ耐えられるかもしれない・・・と、迷ったり、客観的に判断できなくなったりしている場合は家族でも友人でも、カウンセラーでもいいので相談して意見を聞いてみましょう(※家族は愛があるゆえに頑張れ頑張れと厳しく言うこともあるので、もしもそれが予測できる場合は、もっと柔軟で客観的な意見を述べられる友人やカウンセラーに頼るほうがいいでしょう)
- 毎朝お腹が痛い、毎朝風邪のような症状が続く
- 食事の量が減って明らかに痩せた(反対に過食と思われる症状が出ている)
- 眠れない、疲れているのに夜中に何度も目を覚ます
- 気分が落ち込んで毎日苦しい
- 突然泣き出してしまう日が続いている
このような症状が続いている場合は、病院に相談に行ってみましょう。
仕事を辞めたいなら、経済的な事情と相談になる方もいるでしょうが、周りのサポートを得ながら状況改善のための転職や休職もありです。
どういう状況ならすぐに辞めたほうがいいか
メンタルの不調が長引いているときには、状況に応じて辞めるのはありです。
メンタルの不調があっても会社側に伝えて勤務を継続する選択をする方もいるので、一概に辞めていいとか、耐えろとかはいえません。人によって変わります。
ただ、メンタルの不調の原因が職場にあり、自分の心が『辞めたい』と救いを求めているのなら、辞めるのもありです。
辞めた後の生活費をどうするかがプレッシャーになってしまうという方もいるでしょう。
事情も人それぞれですが、貯金だけでは厳しいときには失業保険で賄ったり、行政に相談してみたり、家族に頼れるようなら頼ったりしましょう。
それでも難しい場合はハローワークや転職エージェントに相談しながら、メンタル面の不調に理解がある職場を探して転職活動をしていくこともできます。
自分1人で思い詰めずに、身内でも友達でも行政でも、他人の力を借りて考えていきましょう。
メンタル的な問題以外だと、改善の見込みのないブラック企業や酷いパワハラ・セクハラのある職場は即座に辞めていいでしょう。
仕事が辛い気持ちと上手く付き合う方法
仕事が辛い気持ちと上手く付き合うには、自分が自分に対し素直かつ正直にいる必要があります。
辛い気持ちを感じていても『そんなはずない』『自分はもっと強い』など、見てみぬふりをするのではなく、気持ちに向き合いましょう。
気持ちに向き合うことで、何が理由で仕事が辛いのかが明確になります。
理由を知って、対処していくことで改善できることはたくさんあるのです。
ストレスを発散する方法を習得する
働いていれば大なり小なりストレスはかかります。
ストレスはまったくないよりもある程度あったほうがいいといわれているので、必ずしも悪役ではありません。
しかし積み重なり莫大なエネルギーになってしまうと、辛い、苦しいという感情を巻き起こしてしまいます。
ということで、ストレスを処理する方法を習得すると肩の力を抜きやすくなります。
ストレスを処理する方法がマッサージだったり趣味だったりスポーツだったり旅行だったりする方もいるでしょう。リフレッシュすることにより、前向きになることも可能です。
ストレスの種類がもうよくわからないくらいにがんじがらめになってしまっているときには、自分と向き合って、ストレスを1つ1つ理解していきましょう。
考えても仕方ないことは手放して放置ということも、ある意味必要になる場面があるかもしれません。
全部が全部向き合わなければいけないものではありません。
考えずに放置した結果、気付いたときには全部解決していたというケースもあるでしょう。
反対に向き合って解決したほうがいいストレスもあるでしょう。
ストレスを根本から解決するのか、都度のリフレッシュで付き合っていくのか、向いているのは人それぞれ違います。
どちらが良い悪いかではなく自分の状況に適しているやり方をしましょう。
どちらのやり方を選ぶべきか判断するためにも、心に向き合うことは大切なのです。
これは仕事が辛いというテーマに限らず、プライベートでも当てはまることです。
カウンセリングなどに頼るのもあり
自分の心に自分で向き合うのは大切なことですが、それが苦手な方もいます。
向き合いたくても上手く処理することができなかったり、元々はできたのにできない状態に陥ってしまっていたり。心と向き合った経験がなくてわからないという場合もあるでしょう。
できなくても焦る必要はありません。
カウンセリングを頼るなどして、他者の力を借りましょう。
企業によっては企業内にカウンセラーが在籍していて相談できるようになっている場合もあります。企業内のカウンセラーも、企業外のカウンセラーと同じで秘密厳守で話を聞いてくれます。
企業内のカウンセラーは相談料が安かったり無料だったりするので、誰かに頼りたいときは注目したいところです。
企業外のカウンセラー、心療内科などを見つけて相談するのもいいですし、電話相談などを使うのも良いでしょう。
自分の心との向き合い方がわからない、向き合えなくなっている、助けて欲しい。そういうときには他者を頼っていいのです。大人だから自分1人で解決しなければいけないなんて決まりはありません。
どうしたらいいかわからなくなってときにはカウンセラーに相談してみてくださいね。
どうしても転職したいときは転職エージェントに相談
色々ご紹介しましたが、考えた結果どうしても転職したい。転職を決めた!ということであれば、さっそく情報収集をしましょう。
転職活動をするにあたり、さっさと退職してフリーになって就活するという方もいれば、現職を継続しつつ転職活動して内定を得たら退職するという方もいます。
生活費面での心配がないなら、さっさと退職してしまうのもありですが、多くの方は収入の確保のためにも現職と並行して転職活動するようです。
仕事しながら転職活動をしていくとなると、大変なのが情報収集などの準備です。
企業について情報収集をして、それをもとに志望動機や書類作成も行い、面接の準備もしていく・・・面接の日については自分の仕事の後の時間で対応してもらったり有給を使って面接に臨んだり。
色々と考えなければいけないことがあります。
『大変そうだな』『転職活動で新たなるストレスが溜まりそうだな』と感じてしまったら・・・!
転職エージェントを頼るという方法があります。
■転職エージェントのメリットと特徴■
- 担当者が付いて、条件に合った企業の求人を紹介してくれる(自分で検索機能を使い、応募したい企業を調べられるサービスがある転職エージェントも多い)
- 担当者が求職者と応募先企業の間に入って紹介や面接の日程調整をしてくれる
- 書類作成、書類添削、面接対策なども行ってくれる
転職エージェントを利用するうえでメリットとなるのが、希望条件に合った求人を紹介してくれるところです。これにより求職者は求人を探す手間を省けます。
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転職サイトはいろいろありますが、
dodaとマイナビへの登録が基本です。
リクルートエージェントは、その求人数が最大の魅力です。転職活動をする人のほとんどが登録します。
転職活動はモチベーションも大切!
転職すると決断を出したら、積極的に行動して前向きに進めていきましょう。
『まとめ』仕事が辛い気持ちに向き合って結論を出そう
今回の記事では『仕事が辛い』という感情をテーマに、原因や対策、向き合い方などをご紹介しました。
『仕事が辛い』という感情は誰でも一度は感じやすいもの。決して珍しい感情ではありませんが、積み重ねると心身の不調を招く可能性もあり、できるだけ解決していきたいものです。
『仕事が辛い』と感じる理由に視点を当てて、心に向き合い、自分なりの対策をしましょう!
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